東京発 のんびり ゆったり 気まま旅
東京から新幹線で数時間。 私と彼の週末旅行をご紹介します。
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風呂上がりに鉢合わせするCMのように、コメディ感たっぷりの映画でした。


個人的には、言い訳をする人が許せません。
だから、映画タイトルからして見る気ゼロ、地上波でやっても見なかったと思います。


雨の休日、他に見たい映画もなかったし、彼が見たいというので、見ることに。


映画『俺はまだ本気出してないだけ』公式ホームページ


ストーリーをご紹介します。
ネタバレしますので、あしからず。


自分探しのため、すでに会社を退職して2カ月が経つ42歳・大黒シズオ(堤真一)。
高校生の娘・鈴子(橋本愛)に朝起こされ、朝食を作ってもらい、寝転がりながらサッカーゲームと昼食を食べる毎日。
シズオの父・大黒志郎(石橋蓮司)に、
「ゲームはやめろ」「いいかげん就職しろ」「おまえはあほだ」
と日々言われながら、一日中、だらだらと過ごす。


ある日、シズオは本屋で立ち読みをしていて、自分の生きる道は漫画家だ!とひらめく。
家族にも即時宣言し、早速、深夜から徹夜で描き始める。


シズオは生活のため、ファースト・キッチンでバイト。


「店長!」と呼ばれ都合良く慕われるが、新人の外国人バイトに叱られ、20代の本当の店長にも目をつけられている。


シズオは、出版社である「中学館」に原稿を持ち込み続ける。
編集担当者(濱田岳)は「どんなジャンルでも描けるんですね」とシズオをおだてながら、毎回、にこやかに原稿が「ボツ」だと告げる。


こんなダメダメな父親シズオに対し、何も文句を言うこともなく、適度な距離で見守る娘・鈴子。
シズオが「俺がデビューしたらどうする?」と聞くと、
鈴子は、「わからない」「わからないから、デビューしてほしい」
と、実は応援していることをにおわせる。


そんな中で、周囲の人は、シズオに少しずつ影響を受けていく。


シズオの編集担当者
シズオはめげずに中学館に、原稿を持ち込み続け、あるときついに雑誌の賞を取る。
編集担当者は、シゲオに触発され、自分がやりたいことに取り組む勇気をもらったと、突然退職。


シズオの幼馴染、宮田修(生瀬勝久)
宮田は、しがない疲れたサラリーマン。
離婚した妻(水野美紀)との間にもうけた一人息子との面会を楽しみに生きる。
しかし、自分と過ごすときの息子は、常に退屈でつまらなそう。
あるとき、元妻から、今度再婚しようと思っている、もう息子には会わないでほしいと告げられる。
生涯孤独の身となった宮田は、自由に生きるシズオに触発され、脱サラし、パン屋を開くことに。
全然父親に興味がなかったように見えた息子。
シズオから、宮田がパン屋を開くと聞いた息子は、
「お父さんが、シズオみたいになっちゃヤダ、僕がパパの側についてる」
と言いだし、結局、宮田の元妻も共に戻ってきて、共にパン屋を手伝うことになる。


ファーストキッチンのバイトで知り合った、やる気の出ない若者・市野沢秀一(山田孝之)。
ファーストキッチンのバイトでは、初日からクレーマーの客を殴り、バイトを首に。
その後、キャバクラのボーイとして働く。
そこに、不況のあおりを受け倒産した中高年のおじさんが、新人として入ってくる。
歳も若いボーイにぼろくそに言われ扱われても、生活のため、ヘコヘコ、にやにやしてやり過ごすことにも納得がいかず、もやもや過ごす。
結局、他のボーイたちを殴り、キャバクラも首に。
それでも、シズオは市野沢と宮田を誘い、頻繁に飲みに行く。
市野沢の家に、自分の家出で押し掛けたりもする。
最後には、市野沢は、宮田に誘われ、パン屋で働くことになる。


鈴子
シズオがマンガを描くようになって以降、鈴子は内緒で、ソープ嬢として近くのソープで働いていた。
が、店内でシズオでばったり鉢合わせする。
後日、シズオは鈴子と土手を歩きながらソープで働く理由を聞く。
「ソープのお金は、お父さんに漫画家を続けてほしいから。生活に困ってお父さんが夢をあきらめなくていいように」
シズオは、「今まで父親らしいことはしてこなかったけど、父親らしいことを言うぞ」と前置き。
「あそこのバイトはやめるようにな」とやさしく告げる。
鈴子は、「はい」と答え、暖かな雰囲気が流れる。


映画終了。


映画を見てのくだらない感想


はちゃめちゃで、体たらくで、家族なんてほったらかしで、責任感の欠片もなく、自由に生きるシズオ。
だが、みんな、そんな生き方やシズオに、あきれながら、少しずつ影響を受け、周囲が、変わっていく。


シズオも、本当にダメな人間なようで、さりげなくやさしく、しょっちゅう落ち込み、将来について考えている。


観終わった後は、なんてくだらない映画だったんだ、と言う感じ。
現実から極端にかけ離れてるし、見ても何の役にも立たないと、腹立たしい気分に。
結果も、別に漫画家でなんとか生活できるようになるわけでもないし。
そんな男が、家族に養われて、家族に甘えて、平気で生きていることの無神経さも不愉快に思いました。


でも、そんな男が、なにをするのにもだるい、引きこもりを救ったわけで、
しがないサラリーマンの家庭の再構築と脱サラを支援したわけで。


それに、「俺、まだ、本気出してないだけ」というシズオの口癖。
「自分は本気でやったけど、だめだった」と、自分でそう思っていることがいくつかあります。


本気でやったと考えることであきらめもつきますが、
それで、そこで、終わってしまう。


やっぱり、数年本気でやってだめなら、たいていのことは、あきらめちゃいますからね。


でも、むしろ、本気でやったと思ってしまっては、成長・執着がなくなるんだなと思いました。


「私、まだ、本気出してないだけ」
言い訳なんだけど、
言い訳に聞こえるんだけど、
そう思っていると、またがんばれるのかなって思いました。


やっぱり、思い込みは重要です(笑)



雰囲気のあるCM。
「風立ちぬ」の4分間の劇場版予告を見たとき、既に泣いていました。
珍しく、見たいなと思っていた映画。


主題歌のユーミンの「ひこうき雲」も印象的ですよね。
「あの子の命はひこうき雲」という歌詞からも、てっきり、この映画に合わせて作られたのかと思いきや、1973年に発売されていた曲だったとは。


職場で「風立ちぬ」の話題が出ると、それぞれ映画館に観に行く予定の人ばかり。
自分もすぐに観に行きたくなり、早速、翌日に観に行ってきました。


映画館は、ほぼ満員でした。


私は、小説の「風立ちぬ」は読んでおらず、そのほか主人公の堀越二郎さんについてなどの予備知識も全くなし。


一応、公式に公開されているあらすじをご紹介。


「風立ちぬ」あらすじ


かつて、日本で戦争があった。大正から昭和へ、1920年代の日本は、不景気と貧乏、病気、そして大震災と、まことに生きるのに辛い時代だった。そして、日本は戦争へ突入していった。当時の若者たちは、そんな時代をどう生きたのか?イタリアのカプローニへの時空を超えた尊敬と友情、後に神話と化した零戦の誕生、薄幸の少女菜穂子との出会いと別れ。この映画は、実在の人物、堀越二郎の半生を描く――。

(TOHOシネマズより)


映画を見てのあらすじとしては、
一言でいえば、


飛行機にあこがれる少年が、大人になって、恋をして、妻の命が短くなったとしてもそれを厭わず、夫婦で、二郎の設計士として夢をかなえる。


夫婦二人で、夢を選んだ。


そんな映画です。


テーマは、反戦というよりは、過酷な状況の中で生き抜こうとする人々だなと。


勝手に戦争の話かと思って観ましたが、実際に戦争の場面はごく限られ、メインは戦争に突入していくまでの話。


映画の3分の1は泣いているのではと、大きなタオル持参で覚悟して行きましたが、泣いたのは本当に少しだけでした。


映画の中で、現実と、主人公の夢が、交互に繰り返されることで、小説全般を読んでいて感じる不思議感覚がよく出ていたなと言う感じ。
ただ、もう少し続くのかなと思いきや、最後は話がすっと終わってしまったので、主人公が歳をとってから回想するとか、何かもう少し余韻のある終わり方のほうが、個人的には好きだなと思いました。


「風立ちぬ」のストーリーをご紹介します。


主な舞台は、関東大震災以降から戦争に突入する前の時代。

人々が、懸命に生きていた時代。


地方のいいところのお坊ちゃん、二郎。
飛行機にあこがれ、英語で書かれた飛行機の雑誌をワクワクしながら読む、少年。
紙面は、イタリアの有名な飛行機設計士、カプローニ博士の記事です。


朝が明ける。
自宅の屋根に上り、手作りの飛行機で飛び立ちます。
みなが、自分に注目し手を振ります。
雲に隠れて、巨大な不気味な飛行機が姿を現します。


よく見るために、メガネをつけ直す内、いつの間にか接近しすぎて、ぶつかり地上へ落下。
夢から覚めます。


二郎は、近眼だから、いくら勉強しても飛行機のパイロットにはなれない、そんな不安を抱えていました。


夢で、カプローニ博士と出会います。
お互いに、自分の夢だと言い張る二人。
カプローニ博士は、自分にあこがれる少年に、飛行機のすばらしさと、自分の夢を説きます。


二郎は、気になっていた自分の近眼について尋ねます。
博士は、「自分はパイロットではないから運転はしない、なぜなら、自分は設計士だ!」と話し、二郎は、飛行機設計士を目指すことを心に決めます。


二郎は東大へ進学しました。


東京へ向かう汽車での出来事。
前方車両に乗っていた二郎の帽子が風で飛ばされると、見事にキャッチした少女がいました。
侍女がおりお嬢様と呼ばれ、二郎への挨拶の言葉には、すらすらと外国語が出てきます。


二郎が乗る、混みあう一般車両と異なり、落ち着いた雰囲気の二等車の乗客です。


その直後、関東大震災が起こりました。
町も列車も大揺れに。
すぐに火の手もあがります。


「汽車が爆発するぞ!」
そんなデマが叫ばれ、みなが汽車から降りる中、転んで動けなくなっている女性を見つけました。
さきほどの少女の侍女です。


二郎は骨折と判断、設計の定規を添え木に応急処置をしたうえ、おぶって近くの安全な山へ運びます。


少女は、実家に帰る途中だったと聞き、二郎は少女について、少女の実家に助けを求めに行きます。
無事、実家にたどりつき、家人を侍女のところまで案内すると、名乗ることなく、立ち去る二郎。


2年ほど経った頃、東大に女性が設計の定規とお礼をもってきますが、二郎は不在で会うことができず。
少女の実家も震災後に一度たずねましたが、すべて焼けてしまい、消息はわかりませんでした。


二郎は、魚を食べても、骨を見て飛行機の曲線を考えるような、飛行設計士に成長していきました。


二郎は、東大卒業後、名古屋の飛行機製造会社、三菱に就職。
期待の英才として紹介され、その期待に大いに応える働きをしていきます。


就職直後、東大から同期の本庄と共に、ドイツの飛行機製造会社ユンカース社への視察団の一員に大抜擢された二郎。
そこで、ドイツの戦闘機を視察し、目を見張る技術を見せつけられます。


本庄と、
「いったい日本はどこと戦争をするつもりなのだろう」
「どうせできやしないさ」
「貧乏な国が飛行機を持ちたがる矛盾と、その矛盾で飛行機が作れているという現実」
について、言葉を交わします。


日本に帰国後、山のホテルで、草原の丘で絵を描く女性とその父親に出会います。
風が吹き、飛ばされた女性のパラソルを追いかけ、女性に返します。


翌日、草原の丘に行くと、泉のほとりに昨日の女性が立っていました。
女性は、泣いて、「震災では本当にお世話になりました。里見菜穂子です。」と頭を下げます。
二郎は、すぐに、震災の時に助けた少女だとわかりました。


ホテルに戻るまでの道も、菜穂子は、震災以降行方を捜したこと、侍女と自分の間では、二郎は白馬に乗った王子様だったことなど、嬉しそうに次々に話します。
その夜、共に宿泊していた菜穂子の父も含めて、ディナーの約束をします。


しかし、夜になり、菜穂子の父は、急に菜穂子が発熱した、ディナーはキャンセルしたいと告げに来ます。
夜中のホテルで、あわただしく駆ける看護婦。


翌日もその翌日も、ホテルのレストランに菜穂子が顔を出すことはありませんでした。


バルコニーから、彼女の部屋めがけて、紙飛行機を飛ばす二郎。
すると、偶然、彼女がベランダに出てきました。

二郎は、地上から紙飛行機を作っては飛ばし、それを上のベランダで受け取る菜穂子。
ほほえましくそれを眺める、ホテルで知り合ったドイツ人の男性、カストルプ。


そして、ついに菜穂子の体調も回復し、改めてのディナーの日。
菜穂子の父とテーブルを囲んだ二郎は、菜穂子との付き合いの許可を求めます。


何か言いかけた父をさえぎり、ちょうど階段を下りてくる菜穂子。
自分も付き合いたいと、申しでます。
しかし、彼女は2年前に母親を結核で亡くし、自分も結核にかかっていると告白します。


二郎は、すべてを受け入れ、晴れて恋人同士に。


二郎の職場のある名古屋と、東京で住む菜穂子の遠距離恋愛。


二郎の仕事は順風満帆、非常に忙しい毎日。


ある日、秘密警察が会社に二郎を尋ねます。
二郎は出張だと匿う上司の黒川。
やましいことは何もないと話す二郎に、黒川の同僚は、何人も、何も思い当たることがなく秘密警察に連れていかれていったと話す黒川。


二郎がホテルで話していたドイツ人・カストルプは、国に追われていました。


やむなく宿舎に戻らず、黒川の家にしばらく宿泊することになった二郎。
数日後、黒川から、宿舎の二郎宛に、菜穂子の父から、電報が2日前に届いていたと報せがあります。


ナホコ、カッケツ、チチ


それを聞いた二郎は、すぐに電車に飛び乗り、東京へ。


実家でベッドに横たわる菜穂子。
庭から部屋にあがると、菜穂子を抱き締めます。


しかし、終電で名古屋に帰らなければなりません。
菜穂子の父も、「仕事をしてこそ、男だ」と、仕事を最優先するよう伝えます。


菜穂子は、二郎と一緒に生きたいと、医者が勧める、寂しい山奥での病院生活を決めました。


きれいな空気の中、多くのベッドと並んで、屋外で横たわる菜穂子。


二郎からの手紙が届きます。
恋しい二郎を思い、菜穂子は電車に飛び乗り、名古屋の二郎の元へ。
連絡を受けた二郎も、駅で待ちます。


その夜、黒川に、菜穂子も一緒に泊めてほしいと頼む二郎。
婚前の男女を一緒に泊めるわけにもいかないと諭す黒川でしたが、父にも話したと頼み込む菜穂子に、事情をくみ、では今晩結婚式を、と急きょ花嫁衣装を着て、黒川宅で、黒川夫婦と、二郎・菜穂子という4人だけの結婚式を開きます。


離れで暮らすようになる、次郎と菜穂子。
二人で共に時を過ごせる幸せ。

黒川や、二郎の妹・加代からは、このまま菜穂子をここに引き留めてはいけない、山の病院へ帰してあげて、と言われますが、二郎は、自分たちには時がない、山の病院に行く時は仕事をやめてついていかないといけない、仕事があるからそれはできない、だから、ここで一緒にいる、すでに2人とも覚悟ができていると語ります。


そして、二郎が仲間と持てる力を結集させて作った飛行機の飛行テストの日。
いってらっしゃいと部屋から笑顔で見送る菜穂子。


今日は、医者の道に進んだ加代が、休暇を利用し医者として診に来てくれる日。


菜穂子は、黒川妻に、体調がいいから散歩してくると言伝を残して、身一つで家を出ます。


加代は、黒川宅へ向かうバスの中で、すれ違う菜穂子らしい人影を目にします。


家に着くと、やはり菜穂子はおらず、部屋には、二郎、加代、黒川に当てた3通の手紙が残されていました。


「きれいなところだけ見てもらったのね」と黒川妻。


そして、再び二郎の夢の中へ。


あたり一面に広がる飛行機の残骸。
その中を進むと、草原に出ます。
初めて、博士と出会ったあの草原です。


ここ10年がどうであったか、博士が尋ねると、地獄かと思いました、と答える二郎。
夢と地獄は近いのかもしれないと博士は言います。
飛行機は呪われた夢だと。


飛んで行った飛行機も、空高く舞い上がり、遥かかなたの天上にできた、飛行機の川に吸い込まれていきます。
「誰一人、帰ってこなかった」とつぶやく二郎。


博士は、ここで彼女はずっと待っていたんだよ、と菜穂子を紹介します。


ほほえんで、「あなたは生きて」と風と共に消えていく菜穂子。


ここで映画は終わります。


「風は吹いているか」と何度も夢の中で問いかけたカプローニ博士。
美しい飛行機を作りたいという夢と、人を殺す宿命をもつ飛行機をつくる現実との葛藤。
それは、繰り返し、カプローニ博士が語りかけたものでした。


そして、何度も夢と現実ともつかないような中で、飛行機の残骸と向かい合ってきた二郎。


すべてをわかってなお、飛行機を作り続けた二郎。


自分の夢が作り出す飛行機が、人を殺す道具になる、さらに飛行機を操るパイロットさえ殺していく重い現実を背負って生きた堀越二郎。


そして、二郎の夢を、二郎を、心から応援した菜穂子。


映画では、そう描かれていました。


堀越二郎の著作(単著)には、
『零戦――その誕生と栄光の記録』
『零戦の遺産――設計主務者が綴る名機の素顔』
などがあるようです。


でも、タイトルからは、自らが開発した飛行機が、戦争で使われた側面をどう評価しているのか、あまり感じられない…


やはり、映画は、こうあってほしいという希望も込めて美化して描かれているのかな…?



結核のこと、気になったので、少し調べてみました。


終戦は1945年ですが、抗結核性の抗生物質が発見されたのが1944年、結核の薬が日本で保険適用になったのは、1951年。


日本では、1930年代から戦後しばらくは、結核が死因の第一位。


結核の治療と言っても、「大気、安静、栄養」で、ほぼ治療法はない時代。
自分の治癒力で治る人もいたそうですが、菌は死んでいないので周囲の人に感染が広がる状態だったとも。


今年の夏は、戦争モノの映画が続きますね。
戦争は絶対に起きてほしくないし、考えるだけでもつらいので、大人になってからはなるべく避けて
きていますが、少し観てみようかなという気持ちになっています。


エンドロールを見て、気付いたのですが、夢を滔々と語るカプローニ博士の声は野村萬斎。
「のぼうの城」でも思いましたが、奇人・偉人の類が、ぴったりだな~と思いました。








侍のちゃんばらを描いた映画かと思いきや、キャラクターの個性が立ち、ユーモアと人間味あふれる、深い作品で、驚き。
さすが、名作。


『七人の侍か』らインスピレーションを受け、西部劇や宇宙を舞台にした、7人モノの映画も作られたそうですね。


背景や個人の感情の揺れ動きを微細に表現し、いつの間にか、登場人物に親近感を感じていました。
私は血がほとばしる場面などが苦手なのですが、刀で切り合う場面も極力少なかったのも好印象。
血しぶきなどが飛ばないので、そうした場面が苦手な方も、比較的安心して観られます。


ストーリー・あらすじをご紹介します。
ネタバレしますので、ご注意を。


舞台は、村人もみな等しく貧しい農村。
この付近の村々は、度重なる野武士の襲来に疲弊していました。


その年の収穫は、幾ばくかの食糧のみが村人に残され、残りは根こそぎ野武士に持ち去られます。
抵抗する幾人かの村人が殺され、幾人かは連れ去られ、馬と刀を持つ野武士に、農民が抵抗することなど、到底できぬ願いでした。


ある日、村人が、山の中で、野武士がこの村を襲う計画を立てているのを聞いてしまいます。


いずれまたこの村が襲われる、根こそぎ食料を持って行かれ、飢え死にしてしまう。
ある村人は、どうせ死ぬなら、皆殺し覚悟で、抵抗しようとも。


村人は、村の中央に集まり、いずれの選択肢にも希望の欠片すら見つけられず、悲嘆にくれます。
自暴自棄になる農民も出る中、長老のじいさまにお伺いを立てに行くことに。


そこで、じいさまから信じられない話を聞きます。


じいさまの村も、その昔、野武士に焼き払われ、まだ子どもだったじいさまは、命からがらこの村にたどり着きました。
逃げる途中で目にしたのは、村が武士を雇い、守ってもらっていた村だけが、火が付けられなかったという現実。


戸惑う村人に、もはや、侍を雇うしか道はないと諭します。


選ばれた4人の村人。
街へ出て、食べ物を腹いっぱい食べる代わりに、村を守ってくれる侍を探します。


道端で立ち、目につく侍に声をかけます。
しかし、結果は火を見るより明らか。
「農民に食わせてもらうほど、落ちぶれ取らん!」
と怒鳴られ、突き飛ばされ、命の危険すら感じる始末。


そんなことが何日も続きます。
それでも、道端に立ち、侍に声をかけます。


身を寄せる粗末な小屋。
同じ屋根の下で過ごすばくち打ちには、
「飯だけで村を守る、気のいい侍など見つかるはずない」
と、鼻で笑われ、散々馬鹿にされながらも、村人は毎日、村から持ってきたひえを食べながら、侍を探します。


しかし、いつまでたっても引き受けてくれる侍は見つかりません。
途方に暮れる村人。


あるとき、ある民家の外に、人垣があるのを見つけます。
そこへ、お坊さんを引き連れて歩く、侍が登場。


侍は、家のすぐ前の小川で、ばっさりと頭を丸め、お坊さんから、袈裟を借ります。


村人が事情を聞くと、昨晩から、この家の赤ん坊を人質に、泥棒が立て籠っているということ。
昨晩は鳴き声も聞こえてきていたが、赤ん坊の体力も限界。
通りすがりの侍に、何とか助けてくれと頼んだところ、なぜか髪を切りだしたと言うのです。


赤ん坊の母親から、作りたての握り飯を受け取り、泥棒の立てこもる小屋へ。
警戒し興奮する泥棒に、やさしく、握り飯を勧めます。
それでも警戒する泥棒に、握り飯を、放り渡します。


と、同時に小屋の中へ。


小屋から、泥棒が走り出てきます。


そして、立ち止り、ばたっと倒れる。


赤ん坊を抱え、出てくる坊主頭の侍。


人垣が押し寄せ、死んだ泥棒を囲みます。


颯爽と立ち去るこの侍に目を付けたのは、侍探しをする村人だけではありませんでした。
きちんとした身なりの若い侍。
遊び人風情の長太い刀を差した侍。


坊主頭の侍が行く道を、不思議な一行が、あとから付いていくことになります。


はじめに若い侍が、坊主頭に声をかけます。
弟子にしてほしいと請いますが、負け戦ばかりだったと振り返り、ついてきていいことがない、とあっさり断られます。


次に寄って行ったのは、遊び人風情の侍。
しかし何も言わず。
逆に「侍か?」と問われ、刀を地面に突き刺し、ご立腹。


坊主頭は、割って入ってきた若侍に、あいつに構うな、とばかりに、遊び人から離れるよう促し、淡々と進んでいきます。


最後に声をかけた村人。
なんとか小屋まで連れてきます。


白米を炊き、茶碗に入れます。


事情を話します。
坊主侍は、同情はするが、飯を腹いっぱい食うだけで命がけで村を守る侍などいない、自分はできないと断ります。


そのとき、同じ小屋に身を寄せる、散々村人を馬鹿にしてきた、ばくち打ちが、割って入ります。


「おまえら、この米をなんだと思っているんだ」
「こいつらは、毎回、侍に飯を食わせ、自分たちはヒエを食べてるんだぞ」
世の農民がいかに虐げられた生活を送っているのか、侍との格差を切々と語ります。


じっと聞く侍は
「わかった、ではそのつもりで食べよう」
と白米を受け取り、食べます。


この無理な願いに付き合う腹積もりを決めたのでした。


坊主頭の侍は、野武士40人に対して、侍が7人必要と、早速作戦を立て始めます。


小屋の前に村人と若侍と立ち、道行く侍に次々に目をつけていきます。


めぼしい侍には、村人に合図を送り、小屋まで連れてこさせます。
小屋の入口では、来た侍の腕を試すため、扉の影から、若侍が、木刀を持って殴りかかります。


侍たちは、村人の境遇というよりは、坊主侍に惚れ込んで、不思議なことに次々に引き受けていきます。
小屋に侍が増えると、それぞれが、侍さがしに町へ出ていきます。


そして、なんとか6人が揃います。
7人目はあきらめ、明日出立しようと決めた晩、ばくち打ちが、いい侍を見つけたと泥酔した侍を連れてきます。


以前、坊主侍に侍ではないと見抜かれた、遊び人風情の偽侍でした。
ぐでんぐでんに酔っぱらいながらも、「お前を探してたんだ、これを見ろ」と懐から巻物を差し出します。
見ると、先祖代々の家系図。
出生日も記され、菊千代ということ。


それを見て、大笑いする侍たち。
出生日から考えれば、菊千代は16歳、その男は見るからにそれより歳を取っていたからでした。


翌朝、6人と村人が出立。
なぜか、菊千代も、離れて、後ろから付いてきます。


菊千代は、離れたり先回りしたりしながら、一行に同行。
一行も次第に、いないと寂しいな、と親近感がわくようになります。


そうこうする内に、村に到着。
村人が、「侍さ、連れて来たぞ~」と叫ぶと、し~んと静まり返る家々。
何度叫んでも、人っ子一人、出てきません。


実は、到着の少し前、今度は侍を恐れた村人による抜け駆けが起きていました。
嫌がる娘の髪を無理やり切り、男に見せかけようとしたのです。


それでも、侍の一行は、長老に挨拶し、とんだ出迎えだと言いながらも、村人に竹やりを教えたり、地図を見ながら、村を守る方策を次々に考えていきます。


当時珍しいことではありませんでしたが、農民は、落ち武者狩りをしていました。
逃げ伸びてきた侍を殺し、身ぐるみを剥いで、金になるものを奪うのです。


野武士と戦うために、武具がほしいと話していた侍一行。
実は、生まれが農民だった菊千代は、勝手知ったるわが村のように、家々に、武具があることを見抜き、家々から無理やり徴収し、侍の集まる家に勇んで持っていきます。
しかし、それは、今助けようとしている農民が、侍をかつて殺したという証拠。


得意げな菊千代に対し、凍りつく侍たち。
その当然ともいえる事実を直視し、手助けへの意欲が消えかかります。


菊千代は、同情は偽善だと、侍のエゴに正面から食ってかかり、家を飛び出します。


一方、若侍は、男に扮した村娘と間の置けない仲に。


そんなことを乗り越え、続々と、村の警護作戦が進んでいきます。


野武士の襲来は、小麦の刈り入れの直後と予想。
坊主侍の作戦はこうです。


村の南側は、借り入れ後の畑に水を引き、田んぼにすることで、馬で入ってこられないように。
村の片側は、小川にかかる橋を落とし、同じく馬で立ち入れないように。
やむなく、小川の向こうにある離れた数軒は、見捨てることになりました。
村のもう片側は、家々の間に、木や枝で、高いバリケードを築き、立ち入れないように。
そして、村の北側には、何もしません。


守るばかりでは負けてしまう、攻め入られる隙をあえて作り、そこを討つことが大事と、坊主侍が諭します。


平穏な村。野武士はもう来ないのではとも思われました。


侍は、先に野武士の拠点を突くことを計画します。
村人が案内し、馬でいくつもの山を越えていきます。


着いたのは明け方。
外から小屋を覗けば、ずいぶん大勢の男たちが、ゴロゴロと雑魚寝しています。


女性がふと目を覚まし、すーっと体を起こします。


侍たちは計画通り、小屋に火を放ちます。


煙に次々に目を覚まし、小屋を飛び出す野武士。
女性も次々に飛び出します。
そこを、野武士を狙って切りかかります。


そして、最後に走り出てきた女性。
案内してきた村人を見るや否や、燃え盛る小屋の中へ引き返します。

中に入ろうとする村人を、体を張って止める侍。
逃げた野武士が、鉄砲で侍を撃ち、侍は倒れ、小屋も焼け落ちます。


手負いの侍と、呆然とする村人を連れ、近くの洞窟まで避難します。
侍は、息絶えました。
村人に、いったいなぜ、野武士の女にこだわったのか、問うと、
野武士に連れ去られた自分の妻だと、泣き崩れました。


しばらくして、村に襲来した野武士。
村の各方を回り、立ち入れないと、次の方面へ移っていきます。


その間、若侍は、野武士の数を正確に数えます。
野武士は、種子島と呼ばれる鉄砲を3丁持っていました。


物陰から隠れ、立ち入ろうとする野武士を、槍や矢で一人、また一人と片付けていく侍。
へっぴり腰だった村人の見違える活躍もありました。


そんな戦いの中、じいさまがいないと、気づく、息子と赤ん坊を抱いた嫁。
小川向こうの離れた自分の家で死ぬつもりだと言い、連れ戻すため、侍が止めるのを聞かずにバリケードを乗り越え、駈けだします。


ちょうどそこに野武士が来ます。
小川を渡れない腹いせに、小川向こうの離れた家々に火を放ちます。


それが去った後、小川を遡り、家の裏手に回る侍。
すると家の裏手から、赤ん坊を差し出しながら、嫁が出てきます。


侍の
「無事か!」
という問いには答えず、赤ん坊を差し出し続けます。
菊千代が、赤ん坊を抱きかかえると、嫁はそのままばたりと倒れます。
野武士に切られるも、赤ん坊のことだけを考え、なんとか裏手まで歩いてきていたのでしょう。


菊千代は、「赤ん坊はおれと一緒だ、俺の両親も殺された」と小川の中で、おいおい泣き崩れます。


北側の隙には、道の脇の小屋に、多くの農民が竹やりで潜みます。
これは、馬で道をかけてきた野武士を、1人だけ通し、あとは、竹やりで通せんぼするという作戦です。
村に入り込んだ野武士は、村の中を担当する、侍と村人で取り囲み、片付けます。


作戦は大成功。
しかし、何度か成功した後は、作戦に懲りたのか、野武士が攻めてこなくなりました。


また、種子島を警戒する坊主侍。
そこで、種子島を奪いとるため、腕のいい侍が一人、山の中へ消えていきます。


翌朝、種子島1本を手に戻る侍。


若侍は、しきりにその侍のことを、菊千代の前でほめます。
単純な菊千代は、自分にもできると、持ち場を離れ、森の中へ。
種子島を奪って戻ると、自分の持ち場が崩され、野武士がなだれ込んでいました。
あいつらなら自分がいなくても大丈夫さ、と信頼を寄せていた農民の何人かも殺されます。


自分のせいで、何人もの農民や侍が亡くなったことに、柄でもなく本気で落ち込む菊千代。


坊主侍は、翌朝が決戦だと皆に告げ、村人は、家族に会ったり、酒盛りをします。


そんな中、若侍は、
「明日、どうせ皆死ぬんでしょ」
と迫る村娘とついに関係を持ちます。


そこへ、決戦を前に、娘に一目会おうと帰宅した父。


家から出てきた、侍と娘を見て、激怒。
娘を追いまわし、侍とは身分が違うから結ばれない、傷ものになって、とひっぱたきます。


何事かと集まる村人。
好きな同士だからいいじゃないか、野武士に妻を取られるよりは…、と自分の経験を吐き捨てる村人により、場が収まります。


そんなこんなで決戦を迎えます。


北の道から攻めてきた野武士に、一気に複数を通してしまい、調子が崩れます。
馬から降りた一人の野武士が、村の女が集まる小屋に押し入り、小屋の中から、侍の戦いを眺めます。


最後の野武士が殺されると、小屋から、侍を狙い、鉄砲を撃ち放ちます。
倒れる侍。


何事かと潜む野武士を見つけ、昨晩から自暴自棄になっている菊千代が、周りが止めるのを聞かず、女のいる小屋に近づきます。
撃たれます。


それでも小屋に入ります。
野武士に迫り、撃たれても切りかかります。


合い打ち。
菊千代も息絶えます。


そして、長い戦いが終わったのでした。


場面は変わり、村人は、歌など歌い、生き生きと田植えを始めています。


若侍は、村娘にまだ気のある様子。
フラフラと近づいてきます。


しかし、田植えに忙しい村娘は、若侍を一瞥しただけで、走り去ります。
もう、気持ちは切り替わったとでも言うよう。


村の一角に、作られた戦死者の墓。
侍の墓が4つ、ひときわ高い場所に作られています。


集まった気のいい7人の侍たちの内、4人が亡くなったのでした。


それを見て、
「また、生き残ったな」
とつぶやく坊主侍。


生き生きとする村人と対比するように
「今回も負け戦だった」
と坊主侍が振り返り、映画は幕を閉じます。



侍たちは、本当にいい人たちばかりで、誰も死んでほしくない!と思いました。
それでも、3人が生き残ったのは、いいほうでしょうか。
アメリカ映画なら、主人公以外は全員死んでいたかもしれません。


最後の坊主侍の言葉。
野武士との戦いは、村人たちの勝ちだということ。
侍にとっては、仲間が一人でも死んでしまっては負け戦だということは、はじめからわかっていたが引き受けたという重みを感じさせるように思いました。









テーマ:映画感想 - ジャンル:映画

番宣でバラエティで出ていた野村萬斎がおもしろい人だったのと、戦国武将が好きなのもあって、『のぼうの城』を見に行ってきました。


『のぼうの城』感想


おもしろかったですね。
よくできていました。
さすが、野村萬斎という感じ。
何か「ホンモノ」感がありました。


出演陣も、ベテラン勢が固められ、見ごたえがありました。
佐藤浩一、平泉成、前田吟、夏八木勲、西村雅彦、市村正親…


伏線はもともとそんなにありませんでしたが、きれいに回収されたので、変に気になることもありませんでした。


それに戦いの場面が極力少なく、主な登場人物が誰ひとり死ななかったことが、何より嬉しいです。


ストーリーは、最後の最後まで、楽しめる工夫がされていました。
実在の人物たちの物語なので、登場人物たちがその後どうなっていったかという史実の紹介、また、エンドロールでは、現在に残る物語に登場した遺跡が映し出されました。


でも、映画がこれほど魅力的になったのは、主演を野村萬斎にしたからではないでしょうか。
どの映画とも違う独特の雰囲気で、映画の中の人びとが「のぼう様」(野村萬斎)に惹かれたように、すっかり魅了されてしまいました。


劇中で紹介された田楽踊りの、振り付けも歌詞も野村萬斎となっていて、プロが自ら舞い出たから、映画に、他の映画とは違う「ホンモノ」感が出たのかなあ、とも思いました。



『のぼうの城』あらすじ


これから、あらすじをご紹介します。
最後まで書くので、これから映画をご覧になる方は、ご注意を。


秀吉の天下統一


時代は、豊臣秀吉(市村正親)の天下統一の頃。
小田原城を中心とする関東一円を残し、ほぼ秀吉は天下を手中に収めていました。


関東には20を超える小田原城を支える支城があり、のぼう様(野村萬斎)のいる忍城(おしじょう)もその一つ。
湖や田んぼに囲まれた「浮城」と呼ばれる城です。
秀吉は、諸大名からないがしろにされがちな石田光成(上地雄輔)に武勲を立てさせ、家臣の信頼を得させてやろうと、兵2万と信頼する家臣大谷吉継(山田孝之)を預けます。


農民から慕われる、不思議なのぼう様


一方、忍城ののぼう様は、腕っ節がめっぽう弱く、浮世離れしたお方。
前城主の息子。今の城主の兄弟になるのかな?


暇さえあれば、農作業をする農民のところに遊びに行っていました。
ただ、不器用で農作業を手伝うと、その後農民がやり直すのに数日かかるほどのありさま。
田植えの横で田楽踊りを踊り、その頼りないところも含め、農民からは「のぼう様」とたいそう慕われていました。


小田原からの使者


こんな長閑な田舎にも、秀吉の手が迫ろうとしていました。
小田原城からの使者が来て、忍城からも、兵の派遣を要請されます。


のぼう様はのんきにも、どちらの側にもつかず、今まで通り暮らす方法はないのかなあ、などとんちんかんなことを言って、前城主成田泰季(平泉成)に投げ飛ばされますが、忍城は城主を筆頭に、兵の半分の500騎を、小田原城へ本日派遣すると返答します。
忍城は、小田原城には大変な恩があり、それを裏切ることはできなかったのです。


しかし出立のその夜、身支度を整えた城主成田氏長(西村雅彦)は、部下たちに、小田原城に付き次第、秀吉に内通の意を知らせ、開城することとする手はずだと伝えます。
家臣たちは納得いかない豪傑者ばかり。
しかし、天下の兵を相手にかなうはずもないと城主に諭され、現実を受け止めます。


一方、忍城城主の内通の意を知った秀吉は、石田光成には事実を伏せ、大谷だけに伝えます。
なんとしても、石田光成に武勲を立てさせたいのです。


身の入らない戦支度


城主不在の忍城では、籠城に備え、食料や物資を城にせっせと運びます。
しかし、城主から秘密を聞いている豪傑の家臣和泉(山口智充)は、ふてくされ、作業をやろうともしません。
靱負(成宮寛貴)にいさめられた和泉は逆ギレし、そのまま切り合いになり、籠城の準備をしている農民たちのど真ん中で、「戦もしないのに!」と叫んでしまいます。


戦がない?とどよめく部下や農民たち。
のぼう様の幼馴染み、忍城の第一の家臣の丹波(佐藤浩一)が出ていさめますが、全く収まりません。


のぼう様は、すべて話した方がいいよ、と「あのねえ…」と話そうとするのを制して、農民たちにすべて事情を話します。
続けて、それが外部に漏れれば、小田原城にいる城主の命がない、口外した者は切り捨てると宣言し、なんとかその場は収まりました。


開城か戦か


そして、忍城に到着した石田光成軍。
ぐるりと囲む2万を超える大軍は、たいへんな迫力です。


石田光成は、すぐ近くの城が、秀吉軍が到着するやいなや開城したとの知らせを聞き、財と力で信条なく屈する現実に、人間への失望を感じます。


光成は、大谷の反対を押し切り、軍の指揮官に長束正家(平岳大)を選びます。
大谷は、「弱きものには強く、強きものには弱く」をモットーにする男。


使者として来た長束は、開城するのか、戦をするのか迫ります。
秀吉軍2万の兵に対し、忍城500の兵。戦力の差は明らかなのをいいことに、なんと高慢な態度。
開城する場合は、忍城の甲斐姫(榮倉奈々)を、秀吉に差し出すよう付け加えます。


すると、戦を嫌い、開城することに一人なんの躊躇いもないかのようにふるまっていたのぼう様が一転、「戦をする」と宣言。


慌てる家臣たち。
長束を待たせ、別室でのぼう様に、説得にかかります。
しかし、財と兵力に物を言わせ開城させるとは、開城は嫌じゃ、嫌じゃの一点張り。


開城に不服だった家臣たちも、戦をしようと言いだします。
ついに、丹波も戦を決心し、広間に戻り、長束に伝えます。


戦支度のため、農民を集め、戦に加わるため城に来るよう、農民を説得する丹波。
しかし、戦はしないんじゃなかったのか、協力しないと反対に断言されてしまいます。
どうせ、戦好きの靱負様か和泉様が言い出したに違いないと言いよる農民。
丹波が、のぼう様だと言うと…農民が詰めかけた藁ぶきの小屋が一斉に笑い声に包まれます。


「のぼう様が言ったんじゃ、しょうがあんめい。あの人には、われらが協力せねば」と急に活き活きとする農民。
みなみな、家にある甲冑類など身につけて、城に行こう、と呼びかけ、丹波を逆に驚かせます。


光成軍を迎え撃つ


田んぼに囲まれた城は、城への道が数えるほどしかありません。
それぞれに分かれて待機する家臣。


初日は、豪傑そろいの、また軍略に長けた忍城側が、すべての道で勝利。


初日の戦いを終えた丹波は、家臣や農民の士気も高く、この戦勝てると確信します。


水攻めへ


この結果を受け、石田光成は、大谷の反対を押し切り水攻めを決定。
水攻めは、各武将の活躍の場を奪い、士気を落とすものだからです。


案の定、水攻めにするなら始めからすればよかっただろ、と武将が次々に不満げに立ち去っていきます。


それから、周辺の農民を日雇いの銭で雇い、水攻めのための土手を作ります。
周りを川で囲まれた忍城に、水を引くのは簡単だったのです。


水攻めで、城しか居場所のなくなった家臣、農民。
体は濡れ、咳をし、場所はせまく、皆疲れ切った顔をしています。


精魂込めた田んぼを台無しにされた怒りが、丹波たちにむけられます。


のぼう様は、悪人になると丹波につぶやき、農民数人を引き連れ、土手の石田光成のほうへ、小船で出立。


のぼう様の田楽踊り


のぼう様は、小舟の上で、光成勢に向けて田楽踊りを披露します。
すると、あっという間に土手中に石田光成勢が詰めかけ、みな踊りだします。


また、忍城の農民たちも、「また、のぼう様だ」と笑い、一気に笑顔が戻ります。


丹波は、のぼう様が、自分が光成に撃たれることで、弔い合戦に持ち込もうとしていることに気が付き、静止すべく、小舟で静かにのぼう様に近づきます。


一方、石田光成もこの好機を逃すまいとし、鉄砲の名手にのぼうを撃ちぬけと命じます。
しかし、ここでも大谷が反対。
敵も味方ものぼう様のとりこになっている、ここで撃ったら、戦いは泥沼になると警告し、鉄砲撃ちを腕づくで止めようとします。
しかし、取り押さえられ、のぼう様は肩に弾を受け、水中に沈みます。


忍城の農民は、のぼう様が撃たれたショックから、戦で仕返しをすると、いきり立ちます。


のぼう様は、幸い、軽いけがで済みました。


のぼう様に惚れ込む甲斐姫は、治療で横になっているのぼう様に馬乗りになり、痛がるのぼう様にかまわず、なんてバカなことをしたんだとたたき続けます。


甲斐姫は、制止しようとする和泉も丹波も次々に投げ飛ばし、その腕っ節の強さを披露。
数年前に、武士に手籠めにされた農民の女性のため、一人馬に乗って向かい、仇を取ったことがありました。
それ以来、農民からとても慕われる姫。
しかし、武士の一族は姫に仕返しをしようといきり立ったそうです。
そこをどういう方法か沈めたのが、のぼう様。
それ以来、姫はのぼう様に惚れ込んでいらっしゃるのです。


水攻めの終わり


一方、のぼう様が撃たれてショックだったのは、忍城の農民ばかりではありませんでした。
戦が始まる前に、忍城下から逃げ伸びていた農民が、堤防を決壊させるべく、密かに穴を掘っていました。
そして、決壊。見る見るうちに、堤防が壊れて、水が引いていきます。


「水が引いたら敵が攻めてくるぞ、皆持ち場に付け」と丹波。


水攻めのため、城の城壁も何も、流されてしまっています。


朝になると、土を詰めた俵で、足場を固め、徐々に近づいてくる光成軍。
丹波が、いきり立つ農民を制止し、農民は戦で命を落とすな、と言い残し、一人で、光成の鉄砲隊に向かって走っていきます。


丹波が、鉄砲の集中砲火を浴びると思ったそのとき、秀吉軍の甲冑を身に付けた武士が、横から転がり出ます。


小田原城が落ちたので、戦自体が終わったと言う知らせでした。


開城の条件


開城の条件を伝えるため、忍城に乗り込む光成軍の使者。


見事な戦いぶりに、一目会いたいと、使者として光成、大谷、長束の3人が参じます。


光成は開城するよう伝え、家臣は所領から出る、農民は元の農地に戻すことを条件とし、のぼう様も了解します。


しかし、長束が横から、食料や財のすべては持ちだし不可とすると無理難題を付け加えます。


するとのぼう様は、こちらは壮健な武者が幸いたくさん残っていますので、そのようなことをいうなら戦にすると言い、長束を困らせます。


結局、光成が長束の条件を反故にして丸く収めます。


のぼう様は、開城の条件に、戦で敷き詰めた土俵を片付けることと、降参し下った農民を切り殺したやつの首を取ることを要求します。


開城される側の条件など聞いたことがないと言われながらも、光成は快く了解します。


しかし、言い忘れていたと、甲斐姫を秀吉の側めにするよう伝え、のぼう様は、廊下に座って盗み聞いている甲斐姫をふすま越しにちらっと見て、了解します。


その後、城を出て、日常に戻る農民たち。
生き分かれていた人同士が出会い、再開を喜びます。


それぞれのその後


主だった登場人物に、その後の人生について解説から説明が加えられ、エンドロールとなります。


和泉と靱負は、城を出て、その後の記録はない。
丹波はその地に寺を立て、戦没者の供養に尽力した。
甲斐姫は、秀吉の寵愛を受け、大阪城に住むが、大阪城落城の際逃げ伸びたという説もあるが以降は不明。
のぼう様は、家臣の士官先に尽力し、その多くを家康が召し抱えた。晩年は尾張に住み、60代で亡くなった。


そして、エンドロールでは、劇中で登場した水攻めの際の堤防が、「石田堤」として一部が今なお残ること、丹波が建立した寺、今の忍城下の様子などが映像で紹介された。


最後まで見ごたえのある、よくできた映画だったと思います。


だいたい、映画の主人公には共感できず反発したくなるのですが、のぼう様の人の良さに、私もいつの間にか魅せられてしまいました。


見終わった後に、辻褄の合わない部分や嫌な感じを全く受けない、おススメできる映画だったと思います。


そういえば、この間、小田原城に旅行に行ったんでした。
忍城より先に落城したという主城の小田原城、よかったら見ていってください↓


小田原旅行~小田原城編~





先日観た映画『スノーホワイト』は、期待して観たのですが、かなりがっかり。


全体的に物語に深みがなく、登場人物の背景描写が深い部分は、物語の主流に関係なく、物語の芯になる部分は薄いなど、ちぐはぐした、もったいない時間配分になっていました。


『スノーホワイト』のネタバレ含むあらすじ・感想・疑問は、前回のブログへ


結果的に伏線、というか余分なエピソードも最後まで回収されないわけで。


そこで、『スノーホワイト』を、自分で納得できる、辻褄の合うストーリーにするための、改善案を、私が勝手につくりました。ベースは『スノーホワイト』そのままです。


一部オリジナルの『スノーホワイト』


スノーホワイトの誕生


かわいい女の赤ちゃんが、豊かな王国に誕生しました。
名はスノーホワイト。


しかし、スノーホワイトの母は病死。
王は、その隙に、攻め入る異国と戦い勝利しますが、その捕虜ラヴェンナの魅力に取りつかれ、ラヴェンナを王女に迎えます。


しかし、王女は王を暗殺。
少女スノーホワイトを幽閉します。


脱出


美しく成長したスノーホワイトは、部屋から連れ出された瞬間、隙を見て王女の魔の手から脱出します。


死の森へ逃げ込んだスノーホワイト。
生きて帰ることは難しい、恐怖がおぞましい幻覚を作り出し、実際に体を蝕む森です。


そこへ、王女に命じられてスノーホワイトを探しに来た、飲んだくれのエリック。
エリックは、死んだ妻をよみがえらせてもらうことを引き換えに協力したのですが、王女は守る気がないと知って、スノーホワイトと共に逃げることを選びます。


魔法の鏡の真の力


一方、王女は、貧しく恵まれなかった幼少期の体験から、自らの心の闇に取り込まれていました。
そして、貧しく心荒む民の心の闇は、年月を経てさらに王女の心を浸食していました。


古代から諸国の王国を操ってきた魔法の鏡は、すでに王女の心を取りこんでいました。
王女は、何もかも魔法の鏡の言うなりになっていたのです。


魔法の鏡は、スノーホワイトが王女を脅かし、ラヴェンナから王座も何もかも奪うと予言します。
また以前のような、毎日残飯をあさる生活を送り、母からは血を飲み魔力を宿すことを強要され愛されなかった幼少期を回想し、恐ろしい恐怖を感じます。
ラヴェンナにとって、王座を失うことは、決して耐えることのできないすべてを失うことなのです。


魔法の鏡は、針の玉をリンゴに変え、スノーホワイトに食べさせるよう、ラヴェンナに渡します。
また、その方法もそっとささやくのです…


公爵の息子・ウィリアム


一方、王の側近の公爵。
公爵の息子・ウィリアムは、スノーホワイトの幼馴染です。


スノーホワイトが城を逃げ出し追手が迫っていると報せが入り、公爵の制止を振り切り、一人、救いに出立します。


公爵は、王女が城を占拠したときには、息子を連れ素早く逃げ、スノーホワイトの助けを請う息子の願いを聞き入れることはできませんでした。そして、今、王女の手から逃げ伸び、生きて帰ることはまずない死の森へ逃げ込んだ報せを聞き、駆けつけたい息子を民の安全を理由に制止します。


ウィリアムは、弓矢の腕を活かし、身分を隠して王女の追手に加わります。


姫のもとへ集まる民衆


一方、スノーホワイトは寸でのところで、王の追手から逃げ伸びていきます。
その先々で出会う民衆。
みなが、一目で、近づくだけで王国の姫だと分かります。


それは、姫が、命の源であるという力をもつこと。
姫の周りにきた民は、次々に病を癒されていきます。


その頃に出会う小人たち。心強い仲間となります。
また、エリックは、スノーホワイトの明るくやさしいところを、亡き妻に重ね合わせ、次第に心惹かれていきます。また、危険から常に自分を守ってくれるエリックに信頼を寄せるスノーホワイト。


王女の追手が迫りますが、追手に加わっていたウィリアムがスノーホワイトを助けます。
ウィリアムを加えた一行は、公爵の城へ向かいます。


ウィリアムの裏切り


雪山で一夜を明かした一行。
目を覚まし、林を歩くスノーホワイトをウィリアムが追います。
これからの行く末に不安を明かすスノーホワイト。


ウィリアムは、幼い日の出来事と重ね合わせ、りんごを差し出します。
一口かじり、苦しみだすスノーホワイト。
なんと、そのまま亡くなってしまいます。


悲しいことに、ウィリアムは、王女の追手と共に長く過ごしすぎてしまいました。
王女の魔力はそれほどに強かったのです。


実は、ウィリアムの父、公爵も、捕虜・ラヴェンナを捕まえ王に対面させる前に、その魅力の虜になっていたのです。そのため、王女と対立する体をとりつつ、王女の支配に反抗する息子を常に制していました。


そのことを聞かされたウィリアムは、ついに、魔法の鏡の魔力に取りつかれてしまったのでした。


決起の時


小人たちとエリックは、それまでに出会った民衆やトロール族と、王女を倒すために決起すること決めます。死んでしまったスノーホワイトに、エリックがキスをすると、スノーホワイトが目覚めます。
そして、スノーホワイトの周りには、緑が満ち還り、鳥たちが決起を国中に報せてまわってくれました。


王女の城に押し寄せる民衆の軍。
その進軍のあとには、雲が裂け、日の光が指し、木々に芽吹きが戻ります。


民衆の力は大きいものでしたが、王女の作り出す黒い鋼の兵士が応戦します。
鋼の兵士は、剣で刺されてもすぐ再生し、民衆たちは次々に倒れていきます。


王女との対決


一方、王女との対決のため、一人上階へ向かう、スノーホワイト。


王女は、スノーホワイトがいなくなった後、ますます心の闇が広がっていました。
スノーホワイトは、命の源、王女にとっても救いの力を果たしていたのです。


王女はもはや魔法の鏡の言いなり。
心の闇が強化させた恐ろしい魔力で、スノーホワイトを襲います。


しかし、恐ろしい魔力は王女自身をも破滅させるまでに強大化していました。
スノーホワイトはそのことに気が付き、王女の苦しみに寄り添おうとします。
スノーホワイトは、穢れのない自分の血を、一滴王女に垂らします。


自らの魔力によって破滅の道へ向かう王女は、その生の最期でようやく救いを得、スノーホワイトをやさしく見つめ、息を引き取ります。


残された魔法の鏡。
それは、強大な救いの力を持つスノーホワイトだけにしか壊すことのできないものです。


それに刃を突き立てた瞬間、国中を覆っていた魔力が解け、鋼の兵士たちは消え去ります。
王国は、スノーホワイトと民衆のもとへ戻ったのです。


そして、エリックと結ばれるスノーホワイト。
エリックは生涯スノーホワイトを支え続けました。


めでたし、めでたし。


私好みのハッピーエンドです。
途中から心の闇がスターウォーズのようになってしまいましたが、ご愛敬で。
王女の弟は、物語の芯に関わりないと思ったので、まったく登場していません。



ベースは『スノーホワイト』そのままですが、細かな設定は、こんなストーリーのほうが、しっくりくると思ったんですけどね。


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