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東京発 のんびり ゆったり 気まま旅
東京から新幹線で数時間。 私と彼の週末旅行をご紹介します。
日本での公開3日目、2015年12月20日、3D吹き替え版を見てきました。

「フォースの覚醒」上映1か月前には、ソワソワ、ワクワク。
スターウォーズ新聞やネット情報を読み漁りながら、DVDでエピソード1~6まで見直し、楽しみにしていました。

それが、観終わってからは、心がモヤモヤ。
ここに勝手な感想を書いてすっきりしたいと思います。

> 映画を見てから消えない疑問…

●新共和国にとってのレジスタンスとは
エピソード6では、銀河帝国に勝利し、銀河に平和と安定がもたらされるはずだった…。

ネット上の感想にも書かれていましたが、なぜ新共和国が統治する時代になって、呼称が未だ「レジスタンス」なのか。
そして、その規模や戦力の低さ。
「共和国が支援している」という位置づけながら、新共和国とは一線を画す、「秘密結社」的な存在は何故か。

レジスタンスの規模や戦力の低さから見て、共和国もたいした支援をしていないんだろうな、と思いました。
いわば、「レジスタンス」の勝手な戦い。

映画のパンフレットには、新共和国について、帝国軍に勝利し、平和協定を結んでからは、帝国軍は戦争を起こさないと妄信している、レイアは度重なる助成依頼が通らず(?)、新共和国にがっかりしているというようなことが書かれていましたね。

映画上は、新共和国のそうした態度すら描かれていなかったと思うので、レジスタンスが新共和国へきちんと現実を伝えることができていないのでは、とも思ってしまいました。
実際、ファーストオーダーは30年拡大を続けてきており、それをレジスタンスも知っているのだから、新共和国の体たらくだけでなく、レジスタンス(結局はレイア)が市民に訴える力、政治力がなかったということでしょう。

●新共和国の統治能力の無能さ
主人公レイの生活を見る限り、辺境の惑星では日々の食事にも事欠く様子。
ファーストオーダーの兵士だったフィンも、赤ん坊の時に連れ去られてきたと。

今回の舞台が「エンドアの戦い」から30年後ということは、赤ん坊の収奪はそれから10年以内に起きており、以降、解決されずに放置されていたということ。

映画の冒頭では、フィンの出身の村がファーストオーダーの襲撃に遭い、皆殺しになっていますが、新共和国が武力放棄の平和国家だったとしても、警察のような治安を守る役割は存在しないのか。このときは、(少なくとも映っている間は)誰も駆け付けない。

マズ・カナタの城が襲われた時は、レジスタンスが来ます。
レジスタンス・ナンバー1のパイロット・ポー・ダメロンが来るということは、主要部隊と推測されます。
レジスタンスは、求める「地図」のためには動くけれど、人民の命のためには動かないのか。

話は逸れますが、マズ・カナタの城に集まっている海賊たち、目立った反撃もなく、弱すぎます。

●ファースト・オーダー誕生の謎
エンドアの戦いからわずか30年で、暗黒面の力があれほどまでに復活しようとは。
カイロ・レンやハックス将軍を指揮する「スノーク」という人物。

振り返れば、エンドアの戦いの時点で、唯一のジェダイとなったルーク。
(映画パンフレットの冒頭には、ルークが姿を消し、唯一のジェダイとなったレイアと書かれていましたが…)

ルークがジェダイとなる、そのわずか前までヨーダが生存していたけれど、パルパティーンやダース・ベイダーに台頭する、新たな力のある暗黒面の成長に気が付かなかったのか。
30年前のあの時点で、ある程度まで力を獲得していなければ、独学で、カイロ・レンの師とまで、なれるだろうか。
それでなれるなら、暗黒面で力を持つとは、ずいぶん簡単なもんだな。

●フィンの生い立ちと人物像
赤ん坊の時にファーストオーダーにさらわれ、親の顔も覚えていないというフィン。
なぜ、ファーストオーダーは、都合の悪い事実を、教えるのだろうか。

「ポー・ダメロン」を助けファーストオーダーのスターキラー基地から脱出するとき、フィンは「正しいことをしたい」というが、なぜファーストオーダーに物ごころつく前から洗脳されて育ったはずの人間が、「正しいこと」がレジスタンスとなるのか。
フィンは、「初めて人を殺す場面でためらいが出た」とその理由を語ったが、ファーストオーダーに育てられたのなら、敵のパイロットが逃げるのを手伝うことが「正しいこと」というよりは、「ファーストオーダーに疑問を感じた」と反抗期的な描き方のほうが自然では。
映画パンフレットでは、徴兵されたと書かれていたし、前評判でも「平和を愛する青年」となっていたので、途中で、設定が変わったのでは。
いいキャラをしているが、ファーストオーダーの教育は、意外と自由主義的なのかもしれない。

●マズ・カナタのキャラの矛盾
ハンソロが城に来た時、なぜ周囲に分かるように大声で「ハンソロ!」と呼びかけたのか。
声に出さなければ、ファーストオーダーが来ることもなかったかもしれないし。
演出上の理由であれば、いかにも不自然。

また、百戦錬磨の海賊が、なぜ誰がファーストオーダーに通じていそうか、把握していないのか。

「おおらかで脇が甘そううで、抜け目がない」という海賊のばあさんなら魅力的だが、脇が甘すぎて、なぜここまでの地位になりえたのか、謎。

クローンウォーズで出てきたアソーカ・タノが生き残っているかもという噂があったので、密かに期待していました。
でも、アソーカのキレイなあごのラインやでかい垂れ耳(?)に対し、実際には顔が丸ぺっちゃんこだったので、ないか~と思ったけれど、映画パンフレットでは、マズ・カナタは「フォースの力で生き残ってきた」のような書かれ方だったことと、マズ・カナタが、アソーカと同じ赤顔だったので、もしや、エピソード8・9で、過去が明らかになるのでは、と引き続き、期待することにする。

●ほかにも
・キャプテンファズマは、一体なんだったのか。
・ファーストオーダーは、なぜ人間だけなのか。新共和国の影響が及ばない辺境の地は、人間以外の生物が映ると言うのに。
・新共和国は太陽がスターキラーに改造され完成するまで気が付かなかったのか。
・なぜBB8の地図では不十分で、R2D2がもっていたその周囲の地図が必要だったのか。
・その星について、広大な海面や島々の中からルークがすぐ見つかったのか。レイのフォースか。ならなぜ星や、せめて方向くらい分からなかったのか。
など、疑問はありますが。

疑問のほかに、個人的な感想として、
●「家族の物語」という要素が拡大、他の要素が限りなく消滅…
スターウォーズは、色々な要素が一つのスペースロマン(!)に織り込まれたおもしろさがあると感じていましたが、ルーク、レイア、ハンソロ、カイロ・レン、レイが親族ということになると、どうなんでしょうか。
「フォースにバランスをもたらす」として期待されたアナキン・スカイウォーカーは、暗黒面に落ち、ダースベイダーとなった。
そして、ジェダイは、せん滅された。
アナキンの息子がジェダイとなり、父親に代わって、世界に平和をもたらしたかに見えた。
しかし、その後ルークが育てた、新しい世界のジェダイの内の一人、甥に当たるカイロレンは、暗黒面に引かれ、父・ハンソロを殺す。

ミディクロリアムが創り出した生命体「アナキン・スカイウォーカー」とその一族は、多くの命を抹消し、世界を混乱と恐怖の渦に陥れ、一定程度で身内が阻止する、そういう、スケールの小さな話になり果てている。

「フォースにバランスをもたらす」伝説はどこに行ってしまったのか。

バランスどころか、フォースを適切に操ることができる人物は、ルーク以外育っていないではないか。
むしろ、ヨーダが150歳から修業を始め、900歳まで精進したことに対し、人間であるルークの力は、いかに浅いものか。
フォースの力でカバーしているだけで、深さがない(ように思える)。

ジェダイがせん滅された時点で、「ジェダイ」の物語は終わってしまっているのだろう。
今は、「フォース」の話。

ミディクロリアムがアナキンを創造した目的は、フォースにバランスどころか、フォースを操る者のせん滅が目的だったのでは。そうすれば、全ての自然や物やに、本来フォースがやどっているのだから、それが誰かに(たとえジェダイであっても)意図的に使われることがなくなる。

あるいは、これから「フォースにバランスをもたらす」伝説が、また頭をもたげてくるのか。

●銀河に秩序と平和をどうもたらす、という壮大な使命感、ワクワク感はない。
新共和国は、自分たちだけで平和と文明を享受し、辺境の惑星は、食料に事欠き、虐殺や襲撃があっても、助けが来ることはない。
使命感溢れ、新共和国のためにそれぞれ動く、仲間となる議員がいるどころか、新共和国は、スター・キラーで破壊される一瞬のカットでしか映らない。
新共和国が、何を考えているのか、何をやってきたかもわからない。
だから、レジスタンスとファースト・オーダーの勝手な戦いにしかならない。
レジスタンスが勝利しても、ファーストオーダーが負けたとしても、銀河の秩序を保つべき共和国と言う仕組みがそもそも蚊帳の外になっているのだから、レジスタンスが勝っても、銀河の広い視野から見れば、たいしたことではない。

結局、エンドアの戦いの後、新共和国の統治機構をしっかりできなかったことが、諸悪の根源。
それを、本来は誰がすべきだったのか。
パルパティーン議長が選出され、旧銀河帝国が誕生したときの反省が、全く活かされていない。

●ストーリーの特に後半が、エピソード4。
前半は、懐かしさやワクワクがあり楽しく見ていたが、後半は、エピソード4の踏襲。
踏襲するでも、別の要素を絡めれば、新鮮になったと思うが。
守りに入るあまり、自分で作った殻から出られなかったという感じ。

●物語を、導き、見守る者がいない
エピソード4では、ベン・ケノービ、5~6では同じくベン・ケノービやヨーダ。
エピソード1では、クワイガンジン、2~3ではオビワン・ケノービ、ヨーダ。
などがいて、良くも悪くも、パルパティーンも、物語や主人公を、見守り、導く者だった。

それが、今回で言えば、レイア、ハンソロ、スノークといったところだが、
レイアや子育てに失敗し、それを夫のせいにして現実逃避する中年女性、
ハンソロは経営感覚がなく借金まみれで長年妻と会うことすらできない中年男性、
スノークは、スポット的な出演で、人物像は明らかにされず深みがない。

今回は、深みのある魅力的な人間がいない。

フォースの覚醒で魅力的なのは、レイやBB-8だが、カイロ・レンも含めて、結局、大物感はなく、小物同士の戦いという印象。

仙人のような深みのある人物が一人いるだけで、物語に深みが出ると思うんだけどなあ。

映画冒頭で出てきた、レイアの長年の友人という、カギとなる地図をもっていた老人がすぐに殺されなければ、おもしろかったのでは。その意味でも、いい感じに年を取ったアソーカが出てこなかったのは残念。

こう酷評してきても、次のエピソード8を楽しみにしてしまうのが、スター・ウォーズなんだよなあ…(笑)
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当時は、NET(現・テレビ朝日)系放送で、昭和41年10月~昭和42年3月に放送されていたそうです。
なので、映像は白黒。
Vol.1には、第1話から第13話(各30分番組)が収録されています。


原作 水木しげる
製作 東映東京製作所
出演 金子光伸、吉田義夫ほか


これはおもしろい!
水木しげるがすごいのか、東映がいいのか、脚本や監督がチャレンジ精神旺盛なのか、とにかくおもしろいです。
ウルトラシリーズは観たことがありますが、それよりはるかにおもしろい。
むしろ、こんなおもしろいドラマが、今なぜ作られていないのか、不思議なくらいです。


何がいいかと言えば…


悪魔くんとメフィストのやりとり
とにかくおもしろい。
悪魔くんは、普通の人間の子ども。
メフィストはひょうきんな悪魔のおじさんで、何枚も上手(うわて)そうなのですが、悪魔くんも負けそうで負けてない。
というか、負けない安心感があるんだな。
今の子なら、つい「ありがとう」と言ってしまいそうな場でも、えらそうに「うん」しか言わない。
悪魔くんが、世間知らずでえらそうなんだけど、憎めないんだよな~。


無理な設定説明がない
第1話では、悪魔くんの名前もわかりません。
ただの人間の男の子。
そもそも、この男の子が悪魔くんなのかもわかりません。
そのうち、男の子は「しんちゃん」と呼ばれていること、いつの間にか、「しんご」という名前だと分かります。
第4話では家族も登場し、お父さんがタクシードライバーの4人家族ということがわかります。
ちょっとずつ知っていく楽しさってありますよね。
魔法の杖も、話が進むごとにいろいろできることが判明していって、楽しいです。


30分と短いので、話の要点が凝縮されている
第3話では、あるミイラの秘密を探りに、ピラミッドに探検に行きます。
エジプトに降り立ったとたん、メフィストはすっとピラミッドに入ります。
悪魔くんが「たくさんあるけど、このピラミッドでいいの?」と尋ねます。
すかさずメフィストが、「おれに任せとけ」と。
無駄にピラミッドを探し回るエピソードはないのです。
今だったら、1時間ドラマになりそうな話の山場・ポイントが30分にまとめられているので、濃くて飽きないエピソードになっています。


映っている世界が、現代と違っておもしろい
メフィストにお金をもとめられると、悪魔くんは「だって、僕オケラだもん」とお金を持っていないことを伝えます。
オケラなんて初めて聞きました。
言葉が古い。
今の子どもが話さないだろう言い回しもおもしろい。
雑木林をかけまわる子どもや、ちゃぶ台を囲む家族など、懐かしい感じもあります。


悪魔くんの友人の子どの図々しさもいい
悪魔くんは普通の人間の子どもなのだから、よくある話なら、メフィストを隠したり、自分の使命を何が何でも隠そうとしますよね。
でも、この番組はそうではない。
盗聴器をしかけられたりして、メフィストを苦しめるオカリナの秘密もメフィストのことも、第2話にはすぐ友人に知られてしまう。
むしろ、第3話でも、第4話も、とっかえひっかえ、悪魔くんの友達が一緒についてきて妖怪と戦う。
あけっぴろげで爽快ですね。


はちゃめちゃな感じがいい
今なら、タクシーの前方に大人3人、後方に子ども4人が乗るなんて、苦情がきそうで、演出でもやらないですよね~
それをやっちゃう。
気球で車が空を飛んでも、悪魔くんの両親もちっとも驚かない。
第4話では、海の妖怪を倒すために、海の水を干しちゃいます。
しかも、悪魔くんが「海の水を干しちゃえ」と言うと、「おっ、それはいいね」と、軽いノリで、いとも簡単に魔法でやっちゃうんですよね。
妖怪は直接倒せないのに、すごいですよ。
物事の大小がごちゃまぜで、おもしろいです。


まったく期待せずに見始めたのですが、かなりおもしろいので、じっくり見ていきたいと思います。










「スター・トレック」シリーズのリマスター版、コレクターズエディションの2、カーンの逆襲を観ました。


前作から3年。


シリーズ第1作目「スター・トレック」からのお馴染みの出演者も多く、楽しめました。
引き続きのキャラクターは、キャラが確立されてきたというか、少し変わったかなという感じも。


途中で解説も入るので、前作を観ていない人も、見やすいのではと思います。


「スター・トレック2 カーンの逆襲」のあらすじを最後までご紹介します。


元・エンタープライズ号艦長のカークは、提督の仕事に戻り、現場を離れて久しい。
元・エンタープライズ号科学主任・スポックも、宇宙船乗組員を育てる訓練生の教官として、生徒を指導する立場となっていた。


室内でのシュミレーション訓練を終えた訓練生たちは、いよいよエンタープライズ号で訓練航行に出発することになった。
カーク提督も、視察の仕事のため、同乗することに。


試験生の初めての航行技術にドキドキしながらも、久しぶりのエンタープライズ号乗船を楽しむカーク。
操縦士の加藤や、医者のドクター・マッコイも乗船、楽しい旅となりそうだった。


ところ変わって、「ジェネシス計画」の実験の地となる、不毛の星を探す連邦艦リライアント号。
セティ・アルファ第六惑星は、データ上では、実験の地としてはあってはならない、かすかな前生命の微分子が存在するが、リライアント号の乗員から見れば、多少の難があっても実験には十分の星に思えた。


早速、研究棟にいる「ジェネシス計画」のキャロル・マーカス博士に連絡する。


「ダメだとわかっているでしょ」
と怒られながらも、念のためとリライアント号の2名の乗員が調査のため降り立った。


一面の砂漠でひどい砂嵐。
少し進むと、小屋のようなものがあり、中に入る。
生命のいない不毛の地のはずが、フライパンなど、人間が住んでいたような形跡がある。
さらに小屋の奥に進むリライアント号の隊員。
ボタニー・ベイ号。
「はっ」とした隊員。
セティ・アルファ第六惑星と思っていた星は、第五惑星なのだ。
鬼気迫る様子で、すぐに退却するよう、もう一人に告げる。
外に出ると、すでに何者かに周囲を取り囲まれていた。


捕まって、小屋に連れ戻される2人。
リーダーらしき初老の男性が、ターバンをほどき、カーンと名乗る。
彼らは、何十年も前、小屋のように見えたこのボタニー・ベイ号でやってきて、セティ・アルファ第五惑星に置き去りにされた人々の生き残りだと告げた。


移住計画が実施された当時、この第五惑星は、緑あふれる星だった。
移住の半年後、すぐ隣のセティ・アルファ第六惑星が爆発。
第五惑星の軌道は変わり、すっかり不毛の地となった。


またこの第五惑星には、おぞましい虫が住んでいた。
移住者の多くがその犠牲になった。
カーンの妻も同様だった。
脱出の方法もなく、誰も助けに来ることもなかった。
リーダーのカーンは、科学者のようで、皆から閣下と呼ばれ命を預けられていた。
移住計画はカークによって行われたといい、みなカークを恨んでいた。


カーンは、乗員2名に気持ちの悪い寄生虫を見せる。
寄生虫は脳に張りつき、いずれは人を狂わせ、死に至るのだ。
寄生虫を耳から入れ、2人を操ることに成功したカーン。


また、カーンは、リライアント号の乗っ取りに成功。


研究棟に、リライアント号乗員から、
「実験の地が見つかった、
ジェネシス計画実行のためすべてを探索船へ移す、
3日後には到着する」
と通信が入る。


予定では3カ月後の到着である。
キャロル博士は怪しむが、リライアント号の乗員は、カーク提督の命令だと伝える。


通信が切れたのちも、研究員は口々に、軍部の横暴だと怒る。
もともと、研究者に軍部の評判はよくなかった。


キャロル博士は、カークに連絡を取り、
「なぜ、ジェネシス計画を私たちから奪うの?」
と訴える。
しかし、通信の電波が妨害され、ところどころ聞き取れず、カークの声も届かない。


何かが起こっているのではと不審がるカーク。
練習航行を中断し、急きょ、研究棟へ向かうことを決める。


カークは、船長室に、ドクター・マッコイとスポックを呼ぶ。
機密情報を、網膜認識で呼び出し、ジェネシス計画について語る、キャロル・マーカス博士の映像を見せる。


ジェネシス計画とは、無機物質を有機物質に変える研究だ。
ジェネシス装置が作動し、試験管に詰められた物質が放出されると、物質が変異し、生態系が誕生する。
いわゆる天地創造が起きるというものだ。
神は6日で世界を作ったというが、ジェネシス計画では6時間で世界を作ることができる。
しかし、万が一それが生命体のある地で行われれば、それまで住んでいた生命体を絶滅させるという危険な側面ももつ。


リライアント号を乗っ取り、研究棟の近くでエンタープライズ号を待ち受けるカーン。
カーンが乗っているとは知らない。
見るからに連邦艦隊の味方の船である。
しかし、通信に応答はない。


何か変だと警戒しながらも、そのまま近づいていくエンタープライズ号。
接近したところ、カーンの乗る船に先制攻撃をされ、エンタープライズ号は、メインエンジンや船員に、大きなダメージを受ける。
エンジンルームで、最後まで持ち場を離れなかった熱心な訓練生も亡くなる。


カークは、連邦艦隊の最上位の司令船であるエンタープライズ号の機能を活かす。
リライアント号に暗号を送信し、敵船のシールドを降ろす。その隙に、わずかであるがエンタープライズ号もついに反撃できた。
相手にもダメージを与えることができ、互いに離れる。


エンタープライズ号は、宇宙に浮かぶ研究棟に着く。
外から通信で呼びかけても誰も応答がない。


探索のため、カーク、マッコイ、艦長候補生のサーヴィック大尉の3人が立ちいることに。
誰もいない研究棟内。
しばらく進むと、縛られ吊るされた死体が見つかる。
研究者の死体だ。


さらに探すと、戸棚の中にいるリライアント号の乗員を発見。
乗員は正気であり、敵はカーンであること、自分たちはカーンに操られていることを話す。
カーンの行動を推測し、テレポート室まで行く。
テレポート室は、電源が切られておらず、カーンが使い、電源を消す者が残らなかったとわかる。
星の地下が行き先となっていた。


テレポートの前、エンタープライズ号に連絡を取る。
修理には2日かかるという。
カークは、1時間待っても戻らなければ、そのまま去るように伝える。


星の地下にテレポートする一行。
すると、キャロル・マーカス博士と、キャロルの息子で研究者のデビッド・マーカス博士、そして、ジェネシスの装置があった。


それを見計らって、カーンから受電。
カークを殺すよう、カーンがリライアント号の乗員に指示。
一緒に付いてきていた乗員が、カークに鉄砲を向ける。
しかし、カークを殺すことはできないと葛藤し、乗員自ら自殺する。


カークを殺す手段を失ったカーンは、ジェネシス装置を自らの船へ転送させ、一行は永遠にその地下から出られないと告げる。
艦長候補生のサーヴィック大尉が、エンタープライズ号への通信を試みるが、事前のカークの指示のとおり、1時間以上が経過し、その場から退避し、通信ができないようだった。


気落ちする一行。
しかし、食糧は死ぬまで尽きないほどあるというデビッド博士に、奥の倉庫まで案内される。


その場に残った、カークとキャロル博士。
カークは、
「別れを切り出したのは、君の方だ」
と、話しだす。


当時、2人は深い関係にあった。
2人は、それぞれ宇宙での航海、研究と、それぞれの世界に没頭していた。
キャロルは妊娠したことを告げず、息子を自分だけの世界に置きたいと、別れを切り出していた。


自分に息子がいたとは、と驚くカークをよそに、遠くから、一行の歓声が聞こえる。


駆けつけると、そこはジャングルで、ジェネシスの第二実験によってできた、緑豊かな生態系があった。


喜ぶ一向に、カークに通信が入る。
メインエンジンが復旧したので、いつでも一行を船に転送できるという内容だった。


船の修理には2日かかると聞いていた他の者は驚く。
乗員を通じてカーンが盗聴していると確信していたカークが、通信を暗号化させ、時間を日数で伝えあっていたのだった。
無事、エンタープライズ号へ戻る一行。


そして再び、カーンの船が近づく。
しかし、エンタープライズ号の修理はまだ万全でなく、応急的なもの。
相手の方が、圧倒的に優位な状況になった。


近くに星雲がある。
カークは、星雲へ逃げれば、シールドなどが張れず、視界も不良なため、両船が同じ条件になると踏む。


そして、エンタープライズ号は星雲へ突入する。
カーンもそれを追う。


宇宙船の操縦に慣れないカーン一味は、星雲に入ってすぐに運航を停止する。
その隙に後ろへまわりこみ攻撃するエンタープライズ号。
カーンも反撃に出る。


しかし百戦錬磨のエンタープライズ号が上手で、カーンの操縦士などが、カーンに抱きかかえられながら、こと尽きる。


死を目前にしたカーンは、最後の手段として、ジェネシス装置の自爆スイッチを入れる。
膨大なエネルギーを感じて、ジェネシス装置のスイッチが入ったことを察知したカーク。
自爆までの時間は、4分にセットしてあったと証言するデビッド博士。


操航は可能になっているものの、ワープできるまでメインエンジンは回復していない。
なんとしても4分以内に回復させるよう、エンジンルームのチャーリーに命令を下すカーク。
先ほどの攻撃で、エンジンルームは放射能で満ち、みな避難していた。
エンジンルームからは、チャーリーから無茶だという返答が。
カークは、4分以内にワープできなければ、全員がお陀仏だと言い、再度チャーリーに修復を指示。


誰にも気づかれず、静かに操縦室を出るスポック。


スポックがエンジンルームに着くと、チャーリーやマッコイは、スポックが何をやろうとしているのかすぐわかった。
「人間はこの放射能に耐えられない」
「やめろ」
と全力で止める。


しかし、自分は人間でなく、バルカン星人だと軽く笑い、エンジンルームへ入る。


エンジンルームの透明のドアはもう開かない。
フラフラになりながらも、修理を続けるスポック。


3分を過ぎ、あきらめムードも漂う中、エンジンが回復。
ただちに、ワープ。


ワープ成功し、歓喜する操舵室。


カークは、「チャーリー、やったじゃないか!」とエンジンルームに声をかける。


しかし、エンジンルームから、マッコイが、カークにすぐに来るように暗い声で告げる。


カークは、「はっ」とし、スポックが操舵室にいないことに気がつく。

エンジンルームに駆けつけるカーク。
中には、息も絶え絶えなスポックが。


エンジンルームを開けようとするが、艦全体が汚染すると、マッコイらが止める。


スポックは
「ワープは成功したのか?」
と聞く。


スポックのおかげで、みなの命が助かったと伝える。
永遠の友人だと感謝を伝え、スポックはそのまま息絶えた。


スポックの葬儀。
棺に入れられたスポックが、エンタープライズ号から、宇宙へ噴出される。


その先には、意図せず、ジェネシス計画の第三の実験の場となった、光り輝く星があった。


ジャングルに落下したスポックの棺が、何やら、光り輝いている。


意味深なシーンで、映画は幕を下ろす。


シリーズ1作目では、偏屈で、自分本位で、理屈野郎で、マッコイやカークと何か溝があるようだったスポックが、すばらしい指導者として、人格者としてキャラが深化していた。


カーンの逆襲は、スポックの回と言ってもいい。


見終わった後には、あまりに悲しく切なく、
「スポック~~~」
と叫んでしまったほどだ。


放射能で満ちたエンジンルームから、日にちを置かず、どうやってスポックの死体を取り出したのか、スポックがジェネシスによって次作で復活するならば、なぜ死んだカーンは復活しないのか(もしかしたらするのかな?)、ジェネシス計画で誕生した生態系は、太陽などなしで、どのように生命を継続していくのか、なども疑問に残るが、人情味あふれる、いい作品だったと思う。


1作目は、ミステリアスな宇宙船内を描く「2001年宇宙の旅」と映像技術を駆使したスターウォーズの宇宙戦線を合わせたような作風だったが、2作目は、人間模様や友情など「スター・トレック」カラーが出てきていると感じた。


また、シリーズものでありながら、1作1作が完結し、続きが気にならないというのも良い。
また、時間があるときに、続きを見たいですね。


これがスポック!





この間、世界不思議発見で、オードリー・ヘプバーンが特集されていました。
『ローマの休日』しか観たことがなかったので、早速、観てみました。


あらすじというか、概要をご紹介。


主人公は、美人で可愛らしくて小悪魔のようなホリー・ゴライトリー。
不思議な魅力で、なぜか人を引き寄せる。
つい、何か助けたくなってしまうような女性。
名もない猫一匹と、気ままに暮らしている。


ある日、上の階の部屋にポール・バージャックが越してくる。
ポールが建物に入るための鍵を持ち合わせてなかったため、ホリーが手助けしたのがきっかけで知り合いに。


電話を貸してほしいというポールに対し、寝起きで下着同然の格好にも関わらず、気にもせず、家に招き入れる。


そして、ふとしたことで、今日が週に一度、サリー・トマトのいる刑務所シンシン(Sing Sing)に出かける日だった思いだす。
ホリーは、
「サリートマトはマフィアのドンだけど、刑務所に入る前に自分をどこかで見かけていて気に入っていたらしいのよ。マフィアといっても全然怖くなく、気のいいおじいちゃんで、1時間話すと、100ドルもらえるのよ」
とあっけらかんとして、いう。


正確には、サリートマトから天気予報を聞き、それを弁護士に伝えに行くと、お金がもらえる。
そんな胡散臭い仕事も、無邪気にやるような人。


ホリーは、昔のいろいろな嫌なことを思い出して気持ちが沈むことを、気持ちが真っ赤になると表現。
そういうときは、タクシーで、宝石店のティファニーへ行く。
ティファニーの誇り溢れる店内に入ると、嫌な気持ちをすっかり忘れられるのだという。


一方、ポール・バージャックは売れない自称・小説家。
今住み始めたこのマンションも、生活も、いいご家庭のご婦人というパトロンの支援で、成り立っている。
ずいぶん昔に1冊短編集を出したが、それっきり、作家らしい仕事はしていない。
その証拠に、タイプライターのリボンは、切れてなくなっている。


ポールは、ホリーの唯一の肉親である兄・フレッドに似ており、ホリーからはフレッドと呼ばれることになる。
ホリーは、唯一の肉親である兄・フレッドと再び暮らすことが夢だ。
現在は軍で働いており、フレッドを引き取るために、お金を貯めたいと強く願う。
しかし、全く無計画に湯水のようにお金を使ってしまうので、貯金はできない。


お互い貧乏で似たような境遇だとだと笑いながら、2人は、屋外の非常階段で互いの部屋を行き来し、親しくなる。


ホリーの交友関係は広く、「みなが押し掛けてくるだけ」とホリーは表現するが、毎晩のように自宅でパーティを開き、モデルや長者番付にランクインしているような人たちも来る。


以前、ホリーを女優になれるよう世話した男性も、ホリーを「本物の詐欺師」と言いつつ、ホリーを認め、何かにつけ支援している。


ホリーの暮らしは、街に出歩き、「トイレに行く」「タクシーで帰る」と言い、男性陣が自然に差し出してくれる50ドルのチップをもらうことで成り立つ。
そんな男たちのカネで日々暮らしているが、男たちをネズミ呼ばわりし蔑み、今月だけで27人の男性と付き合いをもった。


ある時、ポールがパトロンの女性と密会しているとき、マンションの前に、男が見張っていることに気づく。女性が、夫の派遣した探偵かしらと心配するので、探りを入れようと、ポールはマンションを出る。ポールの後を、男はつけてくる。
街中を抜け、人気のない公園のベンチでポールが座ると、ついに男も隣に座る。


男は、ホリーが14歳のときに結婚した獣医・ドックだった。
兄も来年2月には退役して戻ってくるから、一緒にまた暮らしたいとホリーを探し出し、連れ戻しに来たのだった。
不自由もさせなかったのに、どうして家出したのか、と不思議そうに話す。
出合いは、ホリーと兄・フレッドが経営する農場に卵を盗みに入ったところを捕まえたのだという。
そのときの2人はまるで浮浪者のようだったと。
おもしろく気のきくことを言うホリーは、彼のお気に入りだった。


ドックの頼みで、ポールはホリーの元へ案内する。
しかし、ホリーは、もうその時の自分ではないと一緒には帰れないことを告げる。


その夜、ぐでんぐでんに酔っぱらったホリーを部屋に送るポール。
すると、ホリーは決意したという。


パーティで出会った、長者番付にも入るブタのような男と結婚するというのだ。


しかし、翌日の新聞で、その男は、別の金持ちの女性と結婚したことが報じられる。
男は金持ちの家のボンボンだったが、貯金はすべて使い果たし、さらに多額の借金を背負っていたことも明らかになる。


早起きした2人は、ニューヨークの街へ繰り出す。
「朝の散歩は初めて」という言葉から、今日は、お互いに初めてのことをするというルールを作る。


ホリーのお気に入りの店、ティファニーに入る。
店内を歩く2人。
何か、買ってあげるよとポール。
「高いものはもらえない」とホリーが言うと
「10ドル以内で」とポール。


店員に、10ドル以内の商品がないか、楽しそうに尋ねる。
驚きつつも、高級店の品位そのままに、電話回しの棒を6ドルで案内。
しかし、2人は「もっとロマンティックなものを期待していたけど」など、軽くあしらう。


その場を離れようとしたとき、「名入れはしてくれるんですよね?」と尋ねるポール。
丁寧な店員は、「名入れはしますが、何か名入れをする商品を買っていただかないと」と一言。


すると、ポケットから、お菓子のおまけについていた指輪を取り出すポール。
店員も、なつかしいお菓子のおまけの話を聞き、「異例なことですが」と前置きし、その指輪に特別に名入れしてくれることになった。


さすがティファニー、粋な計らいをしてくれる!と喜ぶ2人。


つづいて、ホリーが休みたいというので、ポールは図書館に連れてくる。
そこで、ホリーのリクエストで自分の本を受付でリクエストし、図書館員が止めるのもきかず「この人、作者のバージャックよ」と誇らしげに自慢し、サインして立ち去る。


その後は、ホリーが得意だという万引きを10セントストアでやる。


その後、ホリーのため、パトロンの夫人と別れるポール。


しかし、翌日、ホリーは、パーティーで出会ったブラジル人のホセを部屋に連れ込む。
それを目撃し、幻滅するポール。


ホリーとホセが部屋に入ってすぐ、女性の大きな叫び声と物音。
ポールも部屋に入ると、ホリーが、部屋中の物を投げつけ、壊して、泣き叫んでいた。


ホセに、「彼女に何をしたのか」とつめよると、電報だという。
電報は、兄・フレッドが交通事故死したという、元夫・ドックからの知らせだった。


ホリーとホセの付き合いは順調に進み、ホリーは、ホセと結婚のため、ブラジルに渡ることに。
しかし、プロポーズはされていない。
また、ホセはホリーと一緒にいるところを見られたくないから、飛行機も別々で渡る話になっている。


ブラジルに渡る前日、友達として最後のお別れにと、ホリーの誘いで最後のデートを楽しむ。


しかし、その後自宅に戻ると、待ち伏せていた警察に手錠をかけられる。


サリー・トマトの麻薬密売の暗号を伝えていたという容疑だった。


新聞にも大々的に、サニートマトの愛人捕まると報じられる。


ホリーは支援者のおかげで、保釈金を支払われ、ポールが身の回りの物と猫をもち、迎えに行く。
ホテルでしばらく身をひそめるようにというポールに、ホセのところに行くと言い張るホリー。
高跳びして空港で捕まれば一生刑務所だというポールの忠告に、ホセはブラジル大統領になる人だから、すぐに大統領になって、外交特権で捕まらないのよ、と意にも介さないホリー。


ポールは、ホセから手紙を預かっていた。
体面を重んじる良家のホセから、関係を終わりにしようという手紙。


ホリーは、ホセのためでなく、やはりこのままブラジルに渡ると言い張る。
そして、タクシーを止め、猫をニューヨークの街へ放す。


ポールが愛を伝えると、ホリーは
愛し合うことは相手を所有し、檻に閉じ込めようとすることだと拒絶反応を示す。
自分は常に自由でいたいと。


しかし、ポールは、
愛し合うことは相手を檻に入れることではないし、愛し合うことなしに幸せにはなれない。ホリーは自分で自分を檻に閉じ込めており、それは、ブラジルに行っても、どこに行ってもついてまわるんだと吐き捨て、タクシーを降りる。


そして
「ずっと持っていたけど、もう必要はなくなったな」とティファニーで名前を彫ってもらった、お菓子のおまけの指輪をホリーに向かって投げ捨てる。


タクシーの扉は閉まり、泣き崩れるホリー。


しばらくしてタクシーを止め、雨の降りしきる外を走り戻る。


ポールの横をすぎ、猫を探し回るホリー。
ようやく猫が見つかると、猫を抱き締め、間に猫を挟みながら、きつく抱き合う2人。


そして終幕。


さあさあ、ホリーは幸せになれるのか。


ホリーは、幸せな家庭で育ってこなかったので、幸せということがわからない。
お金がなくてひどく辛いみじめな思いもしてきたから、とにかくお金がないと安心できない。
人の愛を求めながら、愛は自分を閉じ込める檻だと恐れる。
家庭や安定よりも、男性からチヤホヤされること、刺激的なことを求めてしまう。


それでも、そんなことを繰り返しながらも、死なずに、なんとか毎日を過ごしていく、
それが彼女の幸せなんだと思う。


ポールとどれだけ共に過ごせるかはわからないけれど、くっついたり、また離れたりを繰り返しながら、ゆっくりゆっくりだけど、本当の幸せとは何かが、ホリーもわかっていくのだろうなと思う。





1979年に製作された宇宙を舞台にした「スタートレック」のシリーズ第1作。
ちなみに、1977年には『スターウォーズエピソード4』(スターウォーズシリーズ第1作目)が製作されています。


あらすじから結末までをざっくりご紹介。


近未来の地球が舞台。


地球からはるか離れた観測船の近くに、大きな磁場が現れた。
磁場に囲まれた中心から出る光の攻撃によって、宇宙で観測にあたっていた観測船が立て続けに攻撃され、跡形もなく消滅する。


この正体不明な磁場群の軌道上に地球があり、早急な対策が求められた。


このとき、唯一、迎撃可能な宇宙船であったエンタープライズ号に、十分な離陸準備時間も与えられないまま、出航が命じられる。


艦長は、既に宇宙船操縦の現場を2年間離れていた、カーク提督となる。


大きく仕様変更をして試験航行もしていなかったエンタープライズ号の乗組員は、出航準備に追われ、急な発進命令に不平不満が出始めるが、慣れ親しんだカーク艦長が復帰すると知り、歓迎。
士気も高まり、無事に指示された通りの短時間での離陸を果たす。


カーク艦長は、その時まで艦長であったデッカー中佐を呼び出し、自分の艦長就任により、デッカーを副長に格下げすると一方的に告げる。


中佐は、カークが引退し後任に自分を推薦したときも、また艦長に戻りたいと言っていたことを持ち出し、2年間現場を離れ、大きく変わった改修内容も知らない艦長に反発する。


謎の磁場群は地球から3日の位置まで迫っており、とにかくカーク艦長は先を急ぐ。
太陽系の外で磁場群を迎えたいと、ワープを命令。
ワープのシュミレーションを進言する副艦長ほか部下の意見に耳も貸さない。


結局、ワープの途中で機体が危うくなる。


なんとか危機を脱したものの、カーク艦長はさらなるワープを命じる。
エンジンのバグを直さなければ、同様な危機が起こり続けると部下が反発。


不穏な空気になる中、エンタープライズ号に途中乗車を希望する通信が。


登場した男を、皆は驚きと共に親しげな笑顔で歓迎する。


以前のエンタープライズ号の元乗組員・スポックだった。


バルカン星人のコリナール(悟り)の修業を終えようとしていたスポックは、何か超論理的な生物からのテレパシーを感じ、そのものが自分の求める答えを知っているのでは、と追っていた。


スポックはこれ以上ない適任と歓迎され、早速、科学主任に就任。
エンジンの設計ミスを難なく調整。


一方、共に乗組員である、デルタ星人の女性・アイリーア大尉とデッカー中佐は、以前、深い関係にあった。
中佐が、さよならも言わずに星を出たまま別れていたが、この艦で思わぬ再会を遂げていた。
未練の残る中佐と、つれない態度をとるアイリーア。


エンタープライズ号は、ワープを繰り返し、磁場群が地球に接触する1日前に、辿りつくことができた。


磁場群の中心には球体があり、そこからは強力なプラズマ波砲が発信されてくる。
非常に高度な科学技術をもつ生命体と思われる。


エンタープライズ号からの友好を示すあらゆる通信も、今まで撃破された地球の宇宙艦隊同様、敵対行為と受け取られる可能性があった。


1度はシールドで防ぐことができたものの、こちらからの有効な通信手段はないまま、次のプラズマ波砲が発射されようとする危機にあった。


するとスポックが寸でのところで相手に通じる友好信号を開発・プログラム完了し、プラズマ波砲着弾数秒前に相手に発信、プラズマ波砲は宙で消え、危機を脱した。


カーク館長は、デッカーの制止の進言も聞かず、このまま球体に向かって直進する指示を出す。
磁場の壁の隙間を進み、いつしか誘引電波で引き寄せられていく。


操縦エリアに、敵が、光となって侵入。


どうやら宇宙船を探っているよう。
じっとしているよう指示を出すカーク艦長。


しかし、一回りして、光がアイリーアに接触、アイリーアは光に捉えられ、その場から消えてしまう。


しばらくして、アイリーアは、球体の使者として、エンタープライズ号に戻る。


のどに機械が埋め込まれ、姿形はアイリーアであるものの、アイリーアを複製化したアンドロイドとなってしまっていた。


自分たちをヴィジャーと名乗り、ヴィジャーは創造者であるクリエイターを探しているという。
ヴィージャーとは何者か、と尋ねると、クリエイターが創り出したものといい、質問では埒が空かない。

人間を炭素ユニットと呼び、人間が矯正・修正されることを記録するために来たと告げる。
エンタープライズ号の乗組員も、自分による調査が終われば、すべてデータのみになるとも告げる。


以前の恋人であるデッカー中尉との接触により、複製されたアイリーアの記憶も時折のぞくことがわかる。


スポックは、一人、球体の探検に出かける。
奥で何かを目撃したスポックは、光に弾き飛ばされ、船まで戻る。


そうこうする内、磁場に囲まれた球体は、地球に到着。
球体から、地球の地表すべての生命体を抹殺できるほどの光の砲弾を、等間隔に宇宙空間にセットし始める。


地球にとって、絶体絶命のピンチである。


ヴィジャーは、地球から(創造者からの)応答がない、人間は創造者への働きかけを邪魔立て・隠し立てするものとして抹消するという。


すると、カークらは、常にヴィジャーは答えを求めている、こうした言動が、子どものようだ、ということに気がつく。


カーク艦長は、「なぜ、応答がないのか知っている。砲弾を引き上げたら教えよう」と提案。
ヴィジャーは、先に教えよという。


カーク艦長は、仲介するアンドロイドには教えられない、直接ヴィジャーと会って伝えるということで、話がつく。


カーク艦長、中尉、スポック博士らがヴィジャーと対面しに船外に出る。


案内された場所には、パラボラアンテナのようなアンテナがひとつ。
アイリーアのアンドロイドは、これがヴィジャーだとアンテナを紹介する。


アンテナに設置された金属板には「ヴ ィジャー」とある。


汚れをこすると、「ヴォイジャー6号」


ヴォイジャー6号とは、300年前にNASAが発射し、ブラックホールに飲み込まれ行方不明になっていた、無人探査船だった。


ヴォイジャー6号の使命は、すべての情報を収集し、地球に送信すること。


それが、あらゆる情報を収集蓄積するなかで、考える力をもち、さらに高度な発展をとげるため、創造者と合体することを望むようになったとスポックが推測。


カークは、エンタープライズ号と通信し、当時の記録から、ヴォイジャー6号の通信波を特定、地球へ発信できるよう、数字をヴィジャーに伝える。
しかし、ヴィジャーは、数字の途中で、自ら回線を破壊。
地球へ情報を発信させないようにした。


誰かが、発信番号をヴィジャー内部から打ち込むしかない。


デッカー中佐が名乗り出ると、見る間に光に包まれた。
やがてアイリーアアンドロイドも駆け寄る。


2人は抱き合いながら、光と共に消え、カーク艦長らは船に戻る。


ヴィジャーは、創造者とついに合体できたのだ。


船に戻ると、カークらは、「出産に立ち会ったのは久しぶり」「新しい生命体になった」「2人は、死亡ではなく行方不明にしよう」など喜び、エンタープライズ号は地球へ帰還する。


こんな話でした。


合体したあとのヴィジャーは、画面には全く映らず、瞬時に消えてしまったような印象でした。
生きた、既に得体のしれない生命体となった機械に、2人もの人間が取り込まれてしまったのに、どうして手放しで喜べるのでしょうか。


どうもアメリカ映画は、そのあたりが共感できません。


なぜ次の段階へ進んだヴィジャーが、ただちに地球の目前から消える必要があったのか。
超高度な知識をもった生命体であるなら、創造者を生んだ星に興味をもってもいいと思うのですが。


地球の絶対的な危機も、元をたどれば、人間のおごりと欲による仕業の結末にすぎない、という皮肉を含んだ作品ともいえるのかもしれません。


宇宙をひたすら漂い進む感覚は、宇宙好きにはたまらないかも。
とにかく引っ張る、映画の絶妙の間があったとも言えそうです。


個人的には、宇宙を映し出す時間をカットした、短縮版でも十分かなという感じがしました(苦笑)


アイリーアは、髪のないスキンヘッドの女性なのですが、顔は小さく、スタイルもよく、女性としてかっこよかったです。
でも、何人も乗組員がいたのに、どうしてアイリーアだったのか。


ほかの人だったら、こうした展開にならないし、地球は破滅していたかもしれない!


まあ、その後、アイリーアが従順な性格など説明があったので、ヴィジャーにもそれが伝わったからかもしれませんね。







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