東京発 のんびり ゆったり 気まま旅
東京から新幹線で数時間。 私と彼の週末旅行をご紹介します。
雰囲気のあるCM。
「風立ちぬ」の4分間の劇場版予告を見たとき、既に泣いていました。
珍しく、見たいなと思っていた映画。


主題歌のユーミンの「ひこうき雲」も印象的ですよね。
「あの子の命はひこうき雲」という歌詞からも、てっきり、この映画に合わせて作られたのかと思いきや、1973年に発売されていた曲だったとは。


職場で「風立ちぬ」の話題が出ると、それぞれ映画館に観に行く予定の人ばかり。
自分もすぐに観に行きたくなり、早速、翌日に観に行ってきました。


映画館は、ほぼ満員でした。


私は、小説の「風立ちぬ」は読んでおらず、そのほか主人公の堀越二郎さんについてなどの予備知識も全くなし。


一応、公式に公開されているあらすじをご紹介。


「風立ちぬ」あらすじ


かつて、日本で戦争があった。大正から昭和へ、1920年代の日本は、不景気と貧乏、病気、そして大震災と、まことに生きるのに辛い時代だった。そして、日本は戦争へ突入していった。当時の若者たちは、そんな時代をどう生きたのか?イタリアのカプローニへの時空を超えた尊敬と友情、後に神話と化した零戦の誕生、薄幸の少女菜穂子との出会いと別れ。この映画は、実在の人物、堀越二郎の半生を描く――。

(TOHOシネマズより)


映画を見てのあらすじとしては、
一言でいえば、


飛行機にあこがれる少年が、大人になって、恋をして、妻の命が短くなったとしてもそれを厭わず、夫婦で、二郎の設計士として夢をかなえる。


夫婦二人で、夢を選んだ。


そんな映画です。


テーマは、反戦というよりは、過酷な状況の中で生き抜こうとする人々だなと。


勝手に戦争の話かと思って観ましたが、実際に戦争の場面はごく限られ、メインは戦争に突入していくまでの話。


映画の3分の1は泣いているのではと、大きなタオル持参で覚悟して行きましたが、泣いたのは本当に少しだけでした。


映画の中で、現実と、主人公の夢が、交互に繰り返されることで、小説全般を読んでいて感じる不思議感覚がよく出ていたなと言う感じ。
ただ、もう少し続くのかなと思いきや、最後は話がすっと終わってしまったので、主人公が歳をとってから回想するとか、何かもう少し余韻のある終わり方のほうが、個人的には好きだなと思いました。


「風立ちぬ」のストーリーをご紹介します。


主な舞台は、関東大震災以降から戦争に突入する前の時代。

人々が、懸命に生きていた時代。


地方のいいところのお坊ちゃん、二郎。
飛行機にあこがれ、英語で書かれた飛行機の雑誌をワクワクしながら読む、少年。
紙面は、イタリアの有名な飛行機設計士、カプローニ博士の記事です。


朝が明ける。
自宅の屋根に上り、手作りの飛行機で飛び立ちます。
みなが、自分に注目し手を振ります。
雲に隠れて、巨大な不気味な飛行機が姿を現します。


よく見るために、メガネをつけ直す内、いつの間にか接近しすぎて、ぶつかり地上へ落下。
夢から覚めます。


二郎は、近眼だから、いくら勉強しても飛行機のパイロットにはなれない、そんな不安を抱えていました。


夢で、カプローニ博士と出会います。
お互いに、自分の夢だと言い張る二人。
カプローニ博士は、自分にあこがれる少年に、飛行機のすばらしさと、自分の夢を説きます。


二郎は、気になっていた自分の近眼について尋ねます。
博士は、「自分はパイロットではないから運転はしない、なぜなら、自分は設計士だ!」と話し、二郎は、飛行機設計士を目指すことを心に決めます。


二郎は東大へ進学しました。


東京へ向かう汽車での出来事。
前方車両に乗っていた二郎の帽子が風で飛ばされると、見事にキャッチした少女がいました。
侍女がおりお嬢様と呼ばれ、二郎への挨拶の言葉には、すらすらと外国語が出てきます。


二郎が乗る、混みあう一般車両と異なり、落ち着いた雰囲気の二等車の乗客です。


その直後、関東大震災が起こりました。
町も列車も大揺れに。
すぐに火の手もあがります。


「汽車が爆発するぞ!」
そんなデマが叫ばれ、みなが汽車から降りる中、転んで動けなくなっている女性を見つけました。
さきほどの少女の侍女です。


二郎は骨折と判断、設計の定規を添え木に応急処置をしたうえ、おぶって近くの安全な山へ運びます。


少女は、実家に帰る途中だったと聞き、二郎は少女について、少女の実家に助けを求めに行きます。
無事、実家にたどりつき、家人を侍女のところまで案内すると、名乗ることなく、立ち去る二郎。


2年ほど経った頃、東大に女性が設計の定規とお礼をもってきますが、二郎は不在で会うことができず。
少女の実家も震災後に一度たずねましたが、すべて焼けてしまい、消息はわかりませんでした。


二郎は、魚を食べても、骨を見て飛行機の曲線を考えるような、飛行設計士に成長していきました。


二郎は、東大卒業後、名古屋の飛行機製造会社、三菱に就職。
期待の英才として紹介され、その期待に大いに応える働きをしていきます。


就職直後、東大から同期の本庄と共に、ドイツの飛行機製造会社ユンカース社への視察団の一員に大抜擢された二郎。
そこで、ドイツの戦闘機を視察し、目を見張る技術を見せつけられます。


本庄と、
「いったい日本はどこと戦争をするつもりなのだろう」
「どうせできやしないさ」
「貧乏な国が飛行機を持ちたがる矛盾と、その矛盾で飛行機が作れているという現実」
について、言葉を交わします。


日本に帰国後、山のホテルで、草原の丘で絵を描く女性とその父親に出会います。
風が吹き、飛ばされた女性のパラソルを追いかけ、女性に返します。


翌日、草原の丘に行くと、泉のほとりに昨日の女性が立っていました。
女性は、泣いて、「震災では本当にお世話になりました。里見菜穂子です。」と頭を下げます。
二郎は、すぐに、震災の時に助けた少女だとわかりました。


ホテルに戻るまでの道も、菜穂子は、震災以降行方を捜したこと、侍女と自分の間では、二郎は白馬に乗った王子様だったことなど、嬉しそうに次々に話します。
その夜、共に宿泊していた菜穂子の父も含めて、ディナーの約束をします。


しかし、夜になり、菜穂子の父は、急に菜穂子が発熱した、ディナーはキャンセルしたいと告げに来ます。
夜中のホテルで、あわただしく駆ける看護婦。


翌日もその翌日も、ホテルのレストランに菜穂子が顔を出すことはありませんでした。


バルコニーから、彼女の部屋めがけて、紙飛行機を飛ばす二郎。
すると、偶然、彼女がベランダに出てきました。

二郎は、地上から紙飛行機を作っては飛ばし、それを上のベランダで受け取る菜穂子。
ほほえましくそれを眺める、ホテルで知り合ったドイツ人の男性、カストルプ。


そして、ついに菜穂子の体調も回復し、改めてのディナーの日。
菜穂子の父とテーブルを囲んだ二郎は、菜穂子との付き合いの許可を求めます。


何か言いかけた父をさえぎり、ちょうど階段を下りてくる菜穂子。
自分も付き合いたいと、申しでます。
しかし、彼女は2年前に母親を結核で亡くし、自分も結核にかかっていると告白します。


二郎は、すべてを受け入れ、晴れて恋人同士に。


二郎の職場のある名古屋と、東京で住む菜穂子の遠距離恋愛。


二郎の仕事は順風満帆、非常に忙しい毎日。


ある日、秘密警察が会社に二郎を尋ねます。
二郎は出張だと匿う上司の黒川。
やましいことは何もないと話す二郎に、黒川の同僚は、何人も、何も思い当たることがなく秘密警察に連れていかれていったと話す黒川。


二郎がホテルで話していたドイツ人・カストルプは、国に追われていました。


やむなく宿舎に戻らず、黒川の家にしばらく宿泊することになった二郎。
数日後、黒川から、宿舎の二郎宛に、菜穂子の父から、電報が2日前に届いていたと報せがあります。


ナホコ、カッケツ、チチ


それを聞いた二郎は、すぐに電車に飛び乗り、東京へ。


実家でベッドに横たわる菜穂子。
庭から部屋にあがると、菜穂子を抱き締めます。


しかし、終電で名古屋に帰らなければなりません。
菜穂子の父も、「仕事をしてこそ、男だ」と、仕事を最優先するよう伝えます。


菜穂子は、二郎と一緒に生きたいと、医者が勧める、寂しい山奥での病院生活を決めました。


きれいな空気の中、多くのベッドと並んで、屋外で横たわる菜穂子。


二郎からの手紙が届きます。
恋しい二郎を思い、菜穂子は電車に飛び乗り、名古屋の二郎の元へ。
連絡を受けた二郎も、駅で待ちます。


その夜、黒川に、菜穂子も一緒に泊めてほしいと頼む二郎。
婚前の男女を一緒に泊めるわけにもいかないと諭す黒川でしたが、父にも話したと頼み込む菜穂子に、事情をくみ、では今晩結婚式を、と急きょ花嫁衣装を着て、黒川宅で、黒川夫婦と、二郎・菜穂子という4人だけの結婚式を開きます。


離れで暮らすようになる、次郎と菜穂子。
二人で共に時を過ごせる幸せ。

黒川や、二郎の妹・加代からは、このまま菜穂子をここに引き留めてはいけない、山の病院へ帰してあげて、と言われますが、二郎は、自分たちには時がない、山の病院に行く時は仕事をやめてついていかないといけない、仕事があるからそれはできない、だから、ここで一緒にいる、すでに2人とも覚悟ができていると語ります。


そして、二郎が仲間と持てる力を結集させて作った飛行機の飛行テストの日。
いってらっしゃいと部屋から笑顔で見送る菜穂子。


今日は、医者の道に進んだ加代が、休暇を利用し医者として診に来てくれる日。


菜穂子は、黒川妻に、体調がいいから散歩してくると言伝を残して、身一つで家を出ます。


加代は、黒川宅へ向かうバスの中で、すれ違う菜穂子らしい人影を目にします。


家に着くと、やはり菜穂子はおらず、部屋には、二郎、加代、黒川に当てた3通の手紙が残されていました。


「きれいなところだけ見てもらったのね」と黒川妻。


そして、再び二郎の夢の中へ。


あたり一面に広がる飛行機の残骸。
その中を進むと、草原に出ます。
初めて、博士と出会ったあの草原です。


ここ10年がどうであったか、博士が尋ねると、地獄かと思いました、と答える二郎。
夢と地獄は近いのかもしれないと博士は言います。
飛行機は呪われた夢だと。


飛んで行った飛行機も、空高く舞い上がり、遥かかなたの天上にできた、飛行機の川に吸い込まれていきます。
「誰一人、帰ってこなかった」とつぶやく二郎。


博士は、ここで彼女はずっと待っていたんだよ、と菜穂子を紹介します。


ほほえんで、「あなたは生きて」と風と共に消えていく菜穂子。


ここで映画は終わります。


「風は吹いているか」と何度も夢の中で問いかけたカプローニ博士。
美しい飛行機を作りたいという夢と、人を殺す宿命をもつ飛行機をつくる現実との葛藤。
それは、繰り返し、カプローニ博士が語りかけたものでした。


そして、何度も夢と現実ともつかないような中で、飛行機の残骸と向かい合ってきた二郎。


すべてをわかってなお、飛行機を作り続けた二郎。


自分の夢が作り出す飛行機が、人を殺す道具になる、さらに飛行機を操るパイロットさえ殺していく重い現実を背負って生きた堀越二郎。


そして、二郎の夢を、二郎を、心から応援した菜穂子。


映画では、そう描かれていました。


堀越二郎の著作(単著)には、
『零戦――その誕生と栄光の記録』
『零戦の遺産――設計主務者が綴る名機の素顔』
などがあるようです。


でも、タイトルからは、自らが開発した飛行機が、戦争で使われた側面をどう評価しているのか、あまり感じられない…


やはり、映画は、こうあってほしいという希望も込めて美化して描かれているのかな…?



結核のこと、気になったので、少し調べてみました。


終戦は1945年ですが、抗結核性の抗生物質が発見されたのが1944年、結核の薬が日本で保険適用になったのは、1951年。


日本では、1930年代から戦後しばらくは、結核が死因の第一位。


結核の治療と言っても、「大気、安静、栄養」で、ほぼ治療法はない時代。
自分の治癒力で治る人もいたそうですが、菌は死んでいないので周囲の人に感染が広がる状態だったとも。


今年の夏は、戦争モノの映画が続きますね。
戦争は絶対に起きてほしくないし、考えるだけでもつらいので、大人になってからはなるべく避けて
きていますが、少し観てみようかなという気持ちになっています。


エンドロールを見て、気付いたのですが、夢を滔々と語るカプローニ博士の声は野村萬斎。
「のぼうの城」でも思いましたが、奇人・偉人の類が、ぴったりだな~と思いました。








広告

最新記事

カテゴリ

FC2カウンター

カレンダー

06 | 2013/07 | 08
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31 - - -

検索フォーム